senyu→戦士と勇者と魔王と旅人 | ナノ
28 傘
※会話文only
※名前無表記が夢主






































ルキ「……あ、雨」
ロス「ですね」
「雨宿りしようにも、荒野のど真ん中だからねえ……」
ロス「じゃあ勇者さんを雨避けにしましょう」
アルバ「いやいや! ボクを持ち上げようとしないで! それにボクちゃんと傘持ってるし!」
「えっ」
アルバ「なんだよその心底意外そうな顔」
ロス「勇者さんのことですからどうせ一本なんでしょう?」
アルバ「まあ……そうだけど……。でもないよりはマシだろ?」
ロス「確かにマシですが。これだから勇者さんはアバラマンなんて名誉なあだ名をつけられるんですよ。感謝してください」
アルバ「誉めてるの貶してるのどっち?!」
ロス「誉めてます(ぷーくすくす)」
アルバ「ほんとかそれ?!」
「とにもかくにも傘だよ傘。だんだん雨脚強くなってきたし、雨に打たれっぱなしじゃルキが風邪引いちゃう」
アルバ「そ、そうだな」
ロス「まったくもう勇者さんったら」
アルバ「何が?!(といいつつルキの上に傘を差す)」
「……アルバがルキをおんぶしよう」
アルバ「ん?」
「だって全員入らないでしょ?」
ルキ「おんぶー!(にこにこ)」
アルバ「はいはい……よいしょっと(傘をアンジェリカに預けてルキをおんぶする)」
「で、はいどうぞロス(傘をロスに渡そうとする)」
ロス「(傘を受け取らずに)旅人さんはどうするんですか」
「え? 別にわたしあんまり風邪引かないし雨で濡れても大丈夫だよ?」
ロス「なに真面目な顔で寝言言ってるんですか。仮にもあなたは女性です。レディーファーストですよ。さっさと傘の中に入って下さい」
「仮にも、ってひどい! でもそしたらロスが濡れるじゃん!」
ロス「オレが風邪を引くとでも?(にっこり)」
「…………イ、イエマッタク(片言)」
ロス「じゃあ傘持ってください(無理やり傘をアンジェリカに握らせる)」
「(とりあえずアルバ&ルキが雨に濡れないようにしながら)……やっぱりやだ!」
ロス「なにがです」
「わたしにおんぶされてくださいロス様!」
ロス「(ええ……という顔)」
「きっと大丈夫! やればできる!(ぐっと拳を握る)」
ロス「……はあ……。……わかりましたこうすればいいんですね」
「ぎゃー!! 死ぬ! 死ぬ! わたしおんぶするって言ったのになんでわたしを俵持ちにするの?!」
ロス「特に理由はありません」
「あっそう! てかお腹が肩にあたって痛い死ぬ! あと頭に血が上って死ぬ!」
ロス「文句が多い人ですね。ではこれはどうですか」
「…………」
ロス「急に黙りましたね気持ち悪いです」
「……わたしがおんぶするって言ったのに」
ロス「その台詞二回目ですね」
「……言ったのに(拗ねる)」
ロス「(結局夢主をおんぶした)……まあ世の中には自分の思うようにならないこともあります」
「諭すな馬鹿ロス!」
ロス「落としますよ」
「ちょっまっ、やだ、落とそうとすんなあああ(マジ泣き)」
ロス「品性のかけらすらありませんね」
「どうもごめんなさいねえ下品で!」
ロス「別にそこまでは言ってません」

※こうしてみんなで一つの傘に無事入ることができました。が。

終始隣でこのやり取りを聞いて&見ていたアルバとルキ「(リア充爆発しろ……(怒))」


▼ 2013/03/27(2013/03/27up)
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