今日もいつも通りベッドに押し倒されて、俺とシズちゃんは行為に及ぼうとしていた。最近毎日これだ。俺の家に来ては自室まで引っ張られ押し倒される。いい歳してお盛んだと思うよ。でも、満更でもない俺もいた。ちょっと身体が痛むけど、それもだいぶ慣れて気にならない。

 でも今回は、痛みとは別のところに問題が出てきた。



「ん……シ、ズちゃん……」

 優しく、それでいて深いキスを終えて息を荒くしながら名前を呼ぶ。それに答えるようにシズちゃんは俺の服を捲り上げてきて、上半身を晒された。ひやりとした部屋の空気が直に肌に伝わってきて少し身震いする。でも、身体はこれからの行為に期待してか、熱かった。
 まずは乳首を指で撫でるようにして、触られてピリピリとした感覚が身体に流れる。悩ましげなため息をついて、そのもどかしい快感に耐えた。

「ぁ……ん、ふぅ……シズちゃん、もっと、強く……」

「ああ、分かってるって。そう急かすなよ」

「んっ……! あ、ぁ、ああっ」

立ち上がったそれを、ぐりっ、と押し潰され腰が跳ねた。片方はぐりぐりと、そしてもう片方はきゅ、と摘むようにされて両方の感覚が、気持ちいい。

「ん、やぁ……や、だ、シズちゃ、やばい……」

「なにがやなんだよ。乳首触られただけで勃たせてるくせに」

「あぁっ、あ、あ、ん、ふぅ……!」

膝で股間をぐりぐりと押されて全身に甘い痺れが走った。俺からも、シズちゃんの膝に擦りつけるようにして腰を揺らすと馬鹿にしたような笑みが上から零れたのを聞いて顔がカッと熱くなった。恥ずかしい、でも気持ちよくなりたい。

「お前のここ、もうぐっしょりなんじゃねーの」

 そう言って俺のズボンと下着を一気に脱がしたシズちゃん。下を見たら、確かに俺のものは先走りでぐしょぐしょに濡れていた。そんな自分の性器にも興奮して、小さく声が漏れた。

「エロくなったよな、お前」

「んんっ……! ぅあっ、」

サイドテーブルの引き出しから瓶を取り出したシズちゃんは、二本の指で後ろの穴を拡げて、それをそこに宛てがい重量のに従わせてドクドクとローションを俺の体内に流し込んだ。びくびくと足が震えて、腰にもうまく力が入らない。キュポン、と抜かれた空の瓶をその辺に投げて、あろうことか三本の指を一気に挿入してきた。

「ひゃあぁっ……! き、つい、無理、無理だよぉ……!」

「無理じゃねーよ。ほら、こんなに美味そうに飲み込んでるくせに」

指を抜かれたと思ったら、両膝裏に手を差し込まれて、抱えるようにして持ち上げられた。そのせいで眼前には俺の恥ずかしいとこが晒されて嫌でも見てしまう。性器からは先走りが垂れていて、後ろの穴は真っ赤になってひくひくと収縮を繰り返していた。それは、まるで早くして。と言っているようだった。

「あ……あ、やだ、恥ずかしい……」

「ほら、しっかり見てろよ……俺の指、こんなに簡単に飲み込んでんだぜ」

「や、やだっ……見たくないよぉ……」

目の前で俺の穴が指を受け入れてく。なんの障害もなくずぶずぶと入っていく場面を見たくないのに、顔を逸らせなければ目も瞑れなかった。

「あ、ゃん……ゆび、指、いっぱい入ってる……」

「穴で感じちゃう臨也くんは、ここが好きなんだよな」

シズちゃんがある一点、俺の一番感じるとこに指を当ててぐっ、ぐっ、と押してきた。気持ち良すぎて身体がびくびくするのが止まらない。これ……やばい

「あぁっ……だめ、そこ、だめぇ! ぐ、ぐいぐいしないで……はぁっ、……」

「すっげえ、先走りの量、増えてんだけど」

「やらぁ、見ないで、……恥ずかしいからっ!」

「興奮してるくせに、よっ!」

「あぁっ!」

シズちゃんの細長い指が奥を突いてきて、一際高い声を上げて俺は勢いよく白濁を吐き出した。

「はぁ……はっ……」

「前、全然触ってねーのにイっちまったな」

「あ、……ごめ、なさい……」

「いいからさっさと尻出せよ」

「ん……」

シズちゃんの言葉に素直に従って、俺は四つん這いになって尻を突き出した。満足そうに笑った彼は、俺の腰を掴むと一気に挿入してきた。

「あぁっ……!」

あまりのことに息がつまる。手に力を込めて耐えるように強くシーツを握った。でも、痛いとかそんな感覚はなくてむしろ気持ち良すぎてどうしようという感じだった。

「はっ……お前のここ、ひろいな」


 そう。これが問題だった。
毎日毎日規格外の大きさのシズちゃんのものを受け入れてたせいか、俺の中はゆるゆるになってしまっていた。始めの方は痛みやら異物感があったのだが、最近になってそれらを感じなくなったと思っていたら……とんでもない。男としてこんなの情けない。しかしそんな思考も抜き差しを始めたシズちゃんによりどこかへいってしまった。

「あぁっ、あ、あ……早、い、しずちゃん、はやい」

「チッ……全然だめだ」

舌打ちが聞こえたと思ったら次には、パシン、という音と尻に感じる痛み。

「ひ、ゃああ! 痛いっ……!」

「っやべ……すげえ」

またパシンと音を響かせてされている行為、尻を、打たれていた。何度も何度も、打たれる度に痛みが身体を駆け抜ける。でも、ちょっと違う、なんだかゾクゾクとしたものが背筋を通る。

「や、ぁあっ……痛いよぉ、シズちゃ、叩くのやめ、て」

「んな事言ってるくせに、嬉しそうな顔しやがって……それに、すっげえ締め付けてくるぞ」

「やっ……ああっ!」

 顔を覗き込まれ、耳元で囁くように言われてそれだけでまた達しそうになってしまった。
 そしてまた、叩かれて穴が締まるのを感じる。どうしよう。痛いだけのはずなのに、叩かれて、気持ちいいって感じちゃうなんて、

「しずちゃん……は、ぁ、しずちゃ……」

「んだよ……」

「もっ、と、叩いて……」

「っ……お前って、Mだったのか」

「ちがっ……うぁ!」

否定の言葉を聞かないというようにまた激しい律動が始まって、叩かれる行為が繰り返された。あ、あ、すっごくきもちいい。もっと、もっと、

「、強く叩いて……」

「は、……ほら、どうだよ淫乱野郎!」

「んあぁ……もっと、もっとぉ!」

自分から腰を揺らして尻を頑張って突き出す。強く、強く、たくさん叩いて。
 きっと俺の尻は真っ赤なんだろうな……その姿を想像するだけでも込み上げてくるものがあって、口端から唾液を零しながら、また達した。その際の締め付けでシズちゃんの熱い液が体内に注がれて心地好さに俺は瞳を閉じた。

 でもまだ、痛みが足りない。







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