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▼ 相応しい明かりが灯るでしょう

少しの光りしか入らないこの部屋にいるのは俺とナマエの二人だけだ。
俺がナマエに会いに来るのは昼だったり夜だったり関係ない。
今日も、顔が見たいから一秒でも早くナマエに会いに行く。

もう日は落ちてしまい部屋は真っ暗だ。
俺はマッチに火をつけ灯りでナマエの様子を見た。
…寝てるのか。
壁に掛けている蝋燭の火をつけるとさらに部屋は明るくなった。
灯りによってナマエの寝顔がはっきり見える。

俺が閉じ込めてからというもの、ナマエの笑う表情を見ることはなかった。
怯えてるか、困ったような表情しか見てなかった俺は寝顔を見て少し安堵した。


起こさないように静かに歩き、ナマエとの距離を詰める。
この少女と会ったときには俺の手でどう遊んでやろうかと色々考えた。
しかし何故か実際近くにいると触れることすらできなくなった。

暇つぶし程度にはなるだろうと捕まえて閉じ込めてから日を重ねてきたが未だ手を出していない。むしろ、手が出せない。
手を伸ばしても怯える姿と、その目を見られると自然に手をおろしてしまう。

目を開かないナマエの髪をすくうと手が震えているのが分かった。
長い睫毛をはまだ開かない。
口元に手を伸ばし、朱色の唇に指先でなぞる。
かすかに体温を感じた。

「……ん」
「、っ」

漏らした声に驚き、急いで手を離す。
……よかった、まだ目を覚ましていないようだ。
起きていないのを確認すると、もう一度手で触れる。




俺はこうやってでしか触れることができない。
まるでさなぎのように柔らかく、壊れやすいのだろうか。
手の上にあるさなぎは少しでも握り締めればそれで、そこで、崩れてしまうのだろう。




相応しい明かりが灯るでしょう



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「空中ブランコ」の水彩さんから、相互記念にボー夢をいただきました。

もだもだしちゃってるお兄さんがたまらんとです…!ボー兄さん可愛い。超可愛い。

素敵な話をありがとうございました!

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