コメディと言ったな、あれは嘘だ

05.26.Saturday

大学生時の幸村とヒロインを取り扱った長編『全力疾走ラストティーン』は、もともと戯曲をイメージして書いたものです。わりと極端なご都合展開、幸村とヒロインに仕組まれたように次々襲い掛かる困難、大げさな愛の語らい、善人と悪人をきっちり区別しているあたりが、どこかお芝居めいて見えたらいいなと。
悲喜劇の舞台でめでたく結ばれた後のふたりを描くのに、同じ舞台の上ではつまらない。どうせなら舞台から降りた後の現実をお見せしよう、などと意地悪なことを思い立って書き始めたのが『病める時も、健やかなる時も、』です。
正直この後も、大したどんでん返しもなければ日常に疲れた大人たちがああでもないこうでもないと会話していくだけの話が続きますが、彼らが現実を懸命に生きていく話だと思って読んで頂けると大変嬉しいです。


22:09|2018


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