チャット会お礼+α

09.11.Wednesday

 実際の青春とは暗いものだ、みたいな格言をどこかで見たような気がして、誰だったかなぁ星新一だったような? と検索したらヒットしました。
『青春とはもともと暗く不器用なもので、明るくかっこよくスイスイしたものは
商業主義が作り上げた虚像にすぎない』星新一
 青春小説というものを書きたくて、最近よく青春について考えます。50過ぎの母に「私はもう人生の山場を過ぎている」と言うとシバかれるのですが、みなさん青春ってどこにあると思いますか? 私はやはり中高生時代だと思います。
 星さんが青春を暗く不器用なものと言い表し、私はとても共感しました。でも肉体も若く社会的な責任もまだ無い中高生が、なんで暗く不器用なのか。それについて考えた時、たぶん『思い悩む』という行為が鍵なのだろうなと思いました。
 大学生と中高生の決定的な差は、おそらくその悩む時間の長さだと思います。とか書いてしまうと『あなたが書いた大学生幸村、めっちゃ悩んでますよね?』とご指摘が飛んできそうです。幸村くんは永遠の17歳なのでたぶんずっと悩んでいます。
 書き手の方はなんとなく分かると思うのですが、2、3年前の自作の小説を読んでると物凄く体が痒くなってきます。とにかく若い。不二長編のLLLはその典型で、とうとう先日耐えられなくなり一旦下げてしまいました。そのうち幸村長編も同じことをしそうです。インターネットだからこそ出来る芸当ですよね。余談ですがプロの作家でも、自作の出版物を黒歴史認定してしまう方がちらほらいるのだとか。
 勢いで気になった表現だけ直すつもりでしたが、表現をいじるとセリフの言い回しが気に食わなくなり、セリフを変えると微妙にストーリーが食い違ってきて、最終的に設定がクソという結論に至りました。大筋のオチだけ変えずにストーリー一新はそういった事情により起こったことです。個人的に改悪はしていないつもりですが、もし旧版の方が好きだったという方がいらっしゃいましたら、本当に申し訳ございません。
 冒頭で申し上げましたように、私の中での青春観のようなものが変わり、修正後の物語ではとにかく登場人物を悩ませています。それ以外にもヒロインそっちのけで友情を書いてみたり部活動のレギュラー枠奪い合いなど描写や伏線を増やして自分の首を絞めてますが、一番の変更点はやはり悩むシーンだと思います。
 二章の最初の方は旧版もひどかったですが、修正後はかなりえげつなく幸村を思い詰めているキャラとして書きました。読者の方々から反感を買うとしたらここだろうなと思い、その言い訳を偉い作家さんの引用なんかして長々と書き記させていただきました。
 大人に助けを求めればすぐに解決できることを、狭い知識と経験則で一生懸命考えて背伸びをする。自分をわざと追い込んでいることにも気づかない。そんな青い王者たちの黎明期を書けて、個人的には満足しています。

 たぶんまた2年後くらいに書き直したくなるんだろうけどね!(フラグ


23:57|2013


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