チョコレートフォンデュ
※ミザエル女体化、天城家にお世話になってる設定です。
ブログの例のネタから派生。
天城家のキッチンに甘い匂いが漂う。鍋でグツグツと煮えるチョコレートを、ハルトとミザエルは見守っていた。
とろとろと溶けるチョコレートをミザエルがかき混ぜると、ハルトは眼を輝かせた。
「わあ!もうすぐできそうだね!」
「だがこれはチョコレートが溶けているだけではないか。これだけでいいのか?」
「違うよミザエル。ほら、こっちにいろいろ切ってあるでしょ?」
ハルトが指を指した皿には、彼が危なっかしい手つきをしながらも一生懸命切った色とりどりのフルーツやマシュマロ、バームクーヘンなどが綺麗に盛り付けられていた。
「あれにチョコレートをつけて食べるの。チョコレートフォンデュっていうんだよ!」
「チョコレート……フォンデュ……ふむ」
「あ、もういい感じだね。ミザエル、火を止めるよ!」
ハルトは鍋の火を止め、フォンデュカップにチョコレートを移した。湯気から漂う甘い匂いが食欲をそそる。
「兄さんが前にしてくれた時、すごく美味しかったんだ。チョコレートフォンデュなら、好きなもの色々食べれるしね!食べてみる?」
ピックを取り出し、これで刺して食べるんだよ、とミザエルに説明して渡した。ミザエルは試しにバナナをチョコレートに浸けて食べてみる。
「どう?」
「……美味い」
「でしょ?バナナは特にチョコに合うよね!あ、僕はマシュマロも好きなんだ」
「何やらいい匂いがするな」
「あ、兄さん、オービタル!お帰りなさい!」
「お帰り、カイト」
「ああ」
「タダイマデアリマス!」
キッチンに、市内パトロールから帰ったカイトとオービタル7が姿を現した。ハルトは駆け寄り、興奮気味にチョコレートを作ったことを報告する。カイトは弟の報告を頷きながら聞いていた。
「ね、兄さん、早く食べよう。手洗ってね」
「ああ、わかった。すぐに戻る」
3人でテーブルを囲み、各々チョコレートフォンデュを楽しんだ。ハルトが教えてくれたマシュマロを、チョコレートに浸して食べてみる。柔らかく甘く、優しい美味しさがミザエルの口に溶ける。
「兄さん、美味しい?」
「ああ、美味しい。ありがとう」
「ふふっ。たくさんあるから、いっぱい食べてね!」
「ハルト。チョコレート付いてるぞ」
カイトとハルトと食事を共にする食卓は、いつも賑やかだった。ハルトが今日あったことなどを報告し、カイトはそれを微笑みながら聞く。兄弟の仲睦まじさが様になる絵だとミザエルは思いながらマシュマロを一つつまんだ。
夜、カイトが風呂から上がり自室へ戻ると、暗いままの部屋に人の気配があった。パチリと電気を点けると、ベッドにいたミザエルがビクリと身体を跳ねさせて振り向いた。
「ミザエル……」
「カ、カイト!」
ミザエルはバスタオル一枚の状態でシーツに潜り込んでいる。カイトはその状況を察し、ニヤリと笑みを浮かべながらも冷静に声をかけた。
「そんな格好では風邪をひくぞ」
「なら、こっちへ来い」
ミザエルはカイトを手招きして呼んだ。このお姫様は動きたくないらしい。カイトはベッドに上がり、覆い被さって彼女の髪を撫でた。
すると、ミザエルはカイトの首に腕を回し、口づけを求めた。積極的な彼女に驚きながら、小さな唇を吸ってやる。唇を離すと、彼女がそれを追いかけて吸い付く。じゃれあうように何度か繰り返した。
「今日は甘えただな。どうした」
「ん、……今日はそういう気分なだけだ」
「もしかして、ハルトに妬いたりしてるのか?」
「そうじゃない。お前達の仲のよさにはもう慣れた。ただ……まだ疎外感には慣れない」
カイトは髪をすきながら、決して茶化さず彼女の言葉を聞いてやる。ミザエルはハルトと仲が悪いのではないが、カイトがあまり構ってやらないとたまにこういう風に拗ねたように甘えるのだ。
「悪かったな。ハルトが一生懸命話すものだから……。二人で作ったんだろう?美味かったぞ」
「ハルトがほとんど作った。私は何もしていない。……だから私はお前にバレンタインデーの贈り物をまだしていない」
ミザエルはサイドテーブルに置いてあった容器を取った。中には、チョコレートフォンデュの残りが入っていた。
「ミザエル……まさか」
「カイト……私もチョコレートフォンデュをしたら、いつもと味が変わるだろうか?」
少し上目遣いになり、ほんのりと頬を染めながらミザエルはカイトを見た。文字通り「私を食べて」と誘ってくる彼女のその誘惑を振り切ることなど、カイトにはできなかった。
「シーツを汚さないようにしないとな」
カイトはミザエルから容器を受け取って、彼女の額に一つ口づけた。
「はぁ……ん、……あぁ……」
カイトはとろりと容器からチョコレートをミザエルの鎖骨へと垂らし、その跡を追うように鎖骨から首筋を舐め上げた。ひくりと喉が震え、ミザエルが喘ぎを漏らす。
「ん、甘いな」
チョコレートを吸いとるついでに皮膚も吸い、紅い痕を付けていく。普段と勝手が違うからか、ミザエルはこれだけで瞳を潤ませた。
今度は胸の中央にチョコレートを垂らし、指先で広げるように撫でた。小さいが感度のいい乳房をふにふにと柔く揉む。
「ん……んっ……」
「いつもより、感じているじゃないか。チョコレートのせいか?」
乳首を指で弾くと、ミザエルの身体が跳ねた。滑って指が引っ掛かるのが快感になるようで、ひっきりなしに声を上げた。
触っているうちにぷくりと固くなった乳首はチョコレートで光りながらもピンク色を覗かせた。 それが卑猥にカイトを誘っているようで、堪らず口づける。
「ひぃっ……!あぁ……あ、カイトっ……はぁ、カイト……!」
下乳から乳首にかけて、塗られたチョコレートを舐めて吸いとる。チョコレートの味を堪能しながら、乳首を嬲った。
ミザエルの身体が跳ね、快感に悶える姿を見て、そろそろ頃合いかと股をそっと割る。
「あ、待て!そっちはまだ、待て!」
ミザエルは脚を閉じてカイトの侵入を拒否した。
カイトは訝しんだが、彼女の機嫌を損ねると後々が厄介なので大人しくミザエルの言うことを聞く。
「まだこっちがいいか?」
カイトに乳首を摘まれ、ミザエルは身体をびくりと揺らす。涙目になりながらこくりと頷き、チョコレートの付いたカイトの指を口に含んだ。
ならば、満足するまで。カイトは指と舌で両方の乳首を攻めた。
「ふぅっ……!んん、んっ!」
片方の乳首を指で摘まみ、くりくりと転がす。もう片方は舌で転がしながら時折強く吸った。
しばらくして、ミザエルはぶるぶると身体を震わせて果てた。
「もう、いいだろう」
カイトはぐったりと深く呼吸するミザエルの股を再び開く。今度は拒否されなかった。
脚を持ち上げるようにして秘所を露にすると、驚くべき光景がカイトの眼に入った。
「ミザエル……」
「バレンタインの、……はぁ、……プレゼントだ……。ありがたく、受け取るがいい……」
ミザエルの秘所に、チョコレートが入っていたのだ。
固形のものを入れていたようだが、中の熱で半分程溶けてしまったのだろう、愛液に混じりチョコレートが秘所から溢れていた。
すぐにでも吸い付きたい衝動を堪え、カイトはごくりと喉を鳴らした。
「食べていいのか」
「……半分は、残しておけ。カイトのこれを、チョコレートフォンデュにして食べたい……」
羞恥心に耐えているのだろう、ミザエルは片手で顔を覆い、もう片方の手でカイトの股間を撫でた。震えながら恥じらう彼女に、堅固なカイトの理性が崩れ落ちそうになる。カイトにとっては充分すぎるプレゼントだった。
カイトはミザエルの股の間に顔を埋め、溢れていたチョコレートを舐めた。愛液と混じり、不思議な味がする。
「ふぁ、……ああぁ!っ……あぅ、ぁっ……!」
ミザエルはこちらの愛撫に滅法弱い。高い声で喘ぎ、カイトの頭を抱え込んだ。揺れる腰を抑え、カイトは愛液とチョコレートを無心で啜る。独特な甘酸っぱさが癖になりそうだった。
「そろそろ、入れたい……。ミザエル、いいか」
いつもならカイトは行為において絶対的な主導権を握っており、ミザエルを焦らして焦らして、我慢できなくなった彼女がお強請りをするまで挿入はしなかった。
しかし、今日はもうそこまで持ちそうになかった。ミザエルの渾身のプレゼントを堪能し、この後に口でしてくれるというのだ。考えただけで、男の本能が理性を突き破りそうになる。
ミザエルが涙ながらに頷いたのを見て、カイトは荒い息を整えながら猛りを秘所に宛がった。あまり中を弄っていなかったがチョコレートのおかげで滑りは良く、ズブズブとカイトのモノがミザエルの中に埋め込まれていく。
「あぁっ……あ、あっ!は、……」
「はぁ……っ、ミザエル……」
ゆっくりと全部埋め込み、カイトはミザエルに覆い被さった。二人は見つめ合い、どちらからともなく唇を重ねる。 互いの頬を両手で抑え、舌を絡め合った。
最後に一つ唇を吸い、カイトは顔を離してミザエルの瞳を見つめた。
「チョコレートの味がするぞ、カイト」
「ふ……そうだろうな。……ミザエル」
「……ん」
「ありがとう」
「満足したか」
「ああ。……最高だ」
カイトはそのままミザエルを抱き締め、腰を動かし始めた。突然の衝撃に、ミザエルは一際高い声を上げて仰け反る。そのまま回された手が、カリッとカイトの背中を引っ掻いた。
「あぁん!っはぁ、カイトっ!はぁ、っ……あぁ!あ、カイト……カイト……っ」
「ぁ……、はぁ、はぁ、……っ。ミザエル……」
ミザエルの、カイトの名前を呼ぶ声を聞きながら、カイトは眼を閉じてひたすらに彼女の中を穿った。ただ前後に動かすだけでなく、中の愛液とチョコレートを掻き回すように腰を動かす。
きゅうきゅうと締め付けてくる圧迫感が、中の襞と擦れるのが堪らなく気持ちいい。限界まで、カイトは腰を打ち続けた。
「は……あ、っ!あああっ……!も、いくぅっ……!」
カイトが限界を感じ始めた頃、ミザエルの身体が再びカイトの腕の中で大きく脈打った。それを機に動きを止め、荒く呼吸を繰り返す彼女の頬を撫でる。
しばらくすると、ミザエルはぼんやりと眼を開いた。
「口で、してくれるか」
落ち着いたのを見計らって、声をかけた。カイトの問いかけに、ミザエルは小さく返事を返した。
カイトはずるりと彼女の中からまだ勢いを保ったままのモノを抜く。それにはしっかりとチョコレートが付いていた。
ミザエルはゆっくりと起き上がり、股間に顔を寄せてカイトのモノに口づけた。チョコレートを舐めとるようにぐるりと舌先で撫でられ、ゾクリと腰が疼く。
ミザエルがカイトのモノを口に含んでしまうと、思わず腰が揺れた。カイトの動きに合わせてミザエルも顔を動かしながら、先走りを吸った。
「ミザエルっ……!もう、俺も……限界だっ……!」
切羽詰まった顔でカイトが呻く。ミザエルは上目遣いにカイトを見て、小さく頷いた。
途端に、双方の動きが早まった。ミザエルは喉までカイトのモノをくわえこんで締め付け、射精を促した。
「っーーー!」
カイトは声にならない声を上げてミザエルの口内に吐精した。ミザエルは根本を手で扱きながら先端を吸い、精液を最後まで搾り出してやる。カイトは動けないまま、眼を閉じて射精の余韻に浸った。
「チョコレートの味が混ざって……変な味がする」
カイトの精液を飲み干して、ミザエルは顔をしかめた。元々美味しいようなものじゃないのに、そこに甘味が加わり、もっと変な味になってしまったようだ。チョコレートは何にでも合うわけではなかった。
カイトは壁に寄りかかってミザエルを手招いた。近づいてきた彼女を抱き寄せる。
ふわりと髪から漂うリンスの匂いに、チョコレートの甘い匂いが混ざってカイトの鼻腔を擽った。
「たまにはこういうのもいいな」
「だがシーツを汚してしまった。……すまない」
「取り替えれば済む話だ。今日のプレゼントはそれを差し引いてなお有り余るくらいに良かったぞ」
「今日はお前も、余裕がなかったんだろう?珍しいものが見れた」
「お前が可愛いのが悪い。俺の理性を持ってしても、あれには屈せざるを得ないな」
いつもより饒舌なカイトの冗談に、ミザエルは柔らかく笑った。
しばらくして、カイトの肩を撫でる手が気持ち良かったのか、隣で寝息が聞こえてきた。ミザエルのあどけない寝顔に静かに微笑み、ゆっくりと彼女の身体を倒して布団をかけてやる。
行為後の心地よい疲れと気だるさに、ほんのりと温かい温もりと幸せが包まれる。ミザエルにこの幸せを心の内で感謝しながら、カイトも静かに微睡んで行くのだった。
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