誓い
※現パロです。ナッシュ先天的♀化
ドルベがヘタレで少し無自覚な変態
寝室に行くと、待っていたと言わんばかりの表情でドルベが抱きついてきた。唯一身体を覆っていたバスタオルがはらりと落ち、火照った身体が外気に晒されて俺は身震いした。そしてそんな俺に構わず抱擁を続ける手を、小さくつねった。
「風邪引かせる気かよ。せめてベッドに行かせろ」
「す、すまない……」
俺はドルベに何か違和感を感じた。心なしかソワソワしているように見える。まさか、これからすることに緊張してる?
だが今まで幾度となく身体を重ねてきた。今更緊張するようなことでもないだろう。それにいつも緊張とかそういうものを感じる前に盛ってがっついて来るような奴だ。
しかし今日の彼は、かつて初めて抱き合ったときのように変に緊張していた。
「何だお前……何で緊張してんだよ」
「き……緊張、というわけでは」
「ガチガチじゃねぇか。何かあるなら言え。思ったこと言えねぇような仲じゃねぇだろ」
「では、ナッシュ……。笑わないで聞いてくれ。一つ、頼みがある」
「何だよ」
「今日、中に……君の中に出したいんだ」
中に出す?
一瞬なんのことかわからず、俺は聞き返した。途端に、ドルベの顔が紅くなる。
……ああ、そういうことか。
「ゴム無しでやるってことか。俺薬とか持ってないんだが……」
「違う、そういうことじゃない」
肩を掴まれ、 身体を彼の方に向けさせられた。さっきまでの緊張や照れが嘘のような、真剣な男の顔。その灰色の眼と目があった。
「君を、私のものにしたいんだ。ナッシュ……きっと、私の全てをかけて君を幸せにするから。だから……私と共に生きてくれないか?」
ドルベは俺の左手を取って、薬指に口づけた。そこに光るのは彼とお揃いの指輪。
顔に熱が集まるのを感じた。真面目で真摯な態度に、逆にこっちが恥ずかしくなる。今更改めて言わなくても俺の答えなんか解ってるくせに、本当にくそ真面目だな、こいつは。
「お前ばっかり誓うな。俺だって同じ気持ちだ。お前も、俺のものになれ。お前を幸せにするから」
俺も同じようにドルベの左手の薬指に口づけた。
嬉しい反面、少し天の邪鬼な感情が混じって対抗するようなことを言ってしまった。可愛くない返事だってのはわかっている。しかし、これが俺の答えだ。
俺だけが幸せになるなんてありえない。共に生きるなら、俺だってお前を幸せにしたい。お前が覚悟してるっていうなら、俺も相当の覚悟で返してやる。
するとドルベは満面の笑みで再び抱き締めてきた。嬉しい、幸せだ、ありがとう。なんて言って。男のお前が俺より可愛げがあってどうするんだ。
きっとこいつのことだから、ここずっと……いや、もしかしたら付き合い始めたときから、頭を悩ませて来たのだろう。
そんなことを思うと、俺も抱き締め返さずにはいられなかった。
「ナッシュ……」
抱擁が緩まった。顔を上げて、彼の唇を受ける。唇同士で吸い合い、そして舌を絡めた。好きだ、ありがとう。これからよろしくな……そんな言葉を舌に乗せて、絡める。
口づけに夢中になっていくうちに、自然と身体が倒れた。背中に回していた腕を取られ、ベッドに落ちた手にドルベの手が重なる。俺より一回り大きくて、硬い手だ。ぎゅっと握り込まれて俺も握り返した。
彼の唇は唇から離れて俺の首筋や鎖骨周り、そして胸元を吸い始めた。皮膚を食むように撫でて、時折強めに吸っていく。そうやってまた、朝起きたら痕になっているんだろう。俺は息を吐きながら笑った。
「は…ん、んん……ふふっ…」
「ん、可愛い声。もっと聞かせて……」
「っ…擽ってえ」
まるで唇で身体をマッサージされているようだった。擽ったくて、変な感じ。でもこいつだから安心できる。じわじわと感じる気持ちよさにどっぷりと浸かれる。
ドルベは片手を解き、俺の胸に手を添えた。ふにふにと少ない脂肪を揉む。脂肪の付きが悪い俺にとって、そこはコンプレックスの塊だった。妹よりも小さいのだ。
「こんな小さいの揉んでも……楽しくねぇだろ……」
「何を言ってる。小さいなりに、私の手で育てる楽しみがあるんだ。以前よりも、大きくなっただろう」
それはあながち間違いではなかった。ドルベとするようになってから、二回程下着のサイズを変えている。しかし相変わらず、妹に可愛い可愛いと茶化されるくらいに慎ましいままだ。
円を描くように下から揉まれる。時折、手が乳首を掠めて身体がビクッと跳ねた。しかしドルベはなかなかそこに触れようとせず、もどかしさばっかりが募る。
「ドルベ……」
名前を呼ぶと、ようやく乳首を触ってくれた。きゅっと摘ままれてそこがじんと痺れた。
小さいけどやはりそこはしっかりと性感帯で。転がされたり擦られたりすると、焦らされた分感じて身体が揺れた。
もう片方の乳首は触られてすらいないのに、既に期待で固くなっている。ドルベはそれを見つけてぺろりと舐めた。
「っは……ぁん…んっ……」
思わず声を出して、重ねている手にぎゅっと力を入れた。両方一気に触られて、ビリビリと電流が流れてくる。何も考えられなくなる。下は既に滴を溢していた。
「ナッシュ、可愛い。ここだけでこんなになって……」
「あっ……言うな、馬鹿……」
「最初は全然感じなかったのに。育てた甲斐があったかな」
彼の言う通り、俺は乳首を触られても最初、全然気持ちよくなれなかった。早く終われ、そればかり考えていた。でも今ではおかしいくらいに感じるようになってしまったのだ。
彼が根気よく開発したおかげというのもあるんだろうが、俺の気持ちの問題もあったのかもしれない。
ドルベは一端起き上がり、俺の脚を開いた。溢れた滴がとろっと尻の方まで伝う。俺は羞恥心で顔が熱くなった。
しかし彼は股の間で滴を垂らす其処には目もくれず、脚を舐め始めた。爪先に丁寧に口づけるその様子がまるで王に仕える僕のようで、俺は変な興奮を感じた。指を食む彼と目が合い、ドクンと心臓が跳ねる。思わず顔を逸らし、ただ脚に這う舌の感触を感じていた。
「眼を逸らさないで、見てくれ。私が君を愛しているところを」
「やっ……やだ、恥ずかしい……」
「見て、感じて欲しい。これは私の誓いだ。君の全てを愛するという……君だけに捧げる、私の忠誠だ」
意地悪なのか、真面目なのか。どちらにも取れるがこいつの性格上後半が大半だろう。
骨董品を愛するように瞳を閉じて丹念に脚を愛撫する彼の端正な横顔は慈愛に満ちていて綺麗だった。だからこそ、それが自分の脚だということがたまらなく恥ずかしい。ドキドキと五月蝿い程に心臓を高鳴らせながら、俺は眼を潤ませた。
乳首を触られた時のように性感帯で感じてるわけじゃないはずなのに、また秘処から愛液が溢れる。
ドルベは両脚を舐め終わった後、滴を溢し続けていた、毛のない秘処を開いた。見られている恥ずかしさから腰が跳ねて、ぎゅっと眼を閉じた。
ここは元々毛が薄く、性器を隠しきる程に生えていなかったが、ある時ドルベが全て剃ってしまったのだ。うっすらと隠れて見えそうで見えないのもそそるがこちらの方が似合う、というのが彼の言い分だ。俺には全く理解できなかった。ただ脚を開かされる度に恥ずかしい思いをするだけだ。
「もうかなり濡れているな。シーツまで愛液が溢れて……」
「あぁっ……いちいち、言うなあ……!」
「だって君は、こんなところまで可愛らしい。綺麗な色で、ひくひく動いてる」
彼は自分の人指し指を舐めて、愛液を零し続けている秘処に埋め込んだ。俺が痛くないように、ゆっくりと出し入れしながら中で指を曲げて、ざらざらした部分をトントンと叩いた。そんな風に中を弄りながら、上の充血した芽を舌で撫でた。
「あぁっ!ふっ…ぁ、ああん…!」
ビリビリと、電流が腰から頭の先まで駆け抜ける。胸を触られるより、殊更強く感じた。こちらも焦らされてやっと触ってもらえた歓喜で、ぴくぴくと震えながら感じていた。
強くない、優しく撫でるような刺激だが、それが逆に俺を労り包んでくれるようなドルベの優しさを表しているようで嬉しかった。身体よりも心が気持ちよかった。
それに毛がない分羞恥心も感じ、それが快感を助長させていた。
「ん…はぁ!ああっ…ん 、…イく、ぅ……!」
「イッていいよ、ナッシュ」
「あっ…く、はぁっ!……あ、あっ……!」
ピンと弓を張ったように身体中が張り詰めて、目の前が弾けた。ゆるゆると弛緩していく身体に熱と重量を感じて顔を動かすと、ドルベの顔がすぐ近くにあり唇が重なった。後ろから、抱え込むように抱き締められる。
「君は身体を重ねる毎に魅力的になるな」
「そりゃどーも。ったくてめぇは、いちいち恥ずかしいんだよ……」
「でも君だって気持ち良さそうだったじゃないか。何も恥ずかしがることはない」
「こんなガチガチにしやがって……変態」
自分の羞恥心を誤魔化すように、尻に当たっているドルベの硬くなったそれをぎゅっと掴む。彼は、んっと呻いて顔を歪めた。
「入れろよ、早く……。それで、俺の中に出すんだろ」
「いいかい、ナッシュ」
「今更確認するな。答えはもうとっくに出しただろ」
ドルベは唯俺を孕ませたい為にあんなことは言わない。俺と共に生き、幸せにする。その覚悟があるから、わざわざ俺に宣言したのだ。
それにこいつが俺を死ぬほど好きなのはその言葉の節々や愛撫の仕方から充分にわかる。愚直で誠実で真面目で、……本当に馬鹿だ。
だがそんな馬鹿だからこそ、俺の残りの人生をこいつにやっていいと思った。
「愛している……君だけを死ぬまで愛し続ける」
「大袈裟だなお前は」
「この想いを表現できる言葉が見つからないんだ」
「じゃあ言葉なんてなくていい……言葉に表さなくても、充分伝わってる」
俺はドルベのモノを擦りながら口付けてやった。角度を変えながら、互いの唇を貪る。唾液も呼吸も一つになる。
そのまま、彼のモノを濡れた秘処に当てた。ドルベが腰を進め、後ろから杭を打つように熱く俺の中を貫く。何も隔たりのない熱が、溶けそうなほど気持ちよかった。
「あっ、あ、あっ、…はぁっ!んん、気持ちいい……!こんなの…あっ、初めてだっ…!」
「私も…初めてだ。こんなに熱くて、気持ちいいのは……」
腰をガツガツと打ち付けながら、ドルベは俺を抱き締める腕を強め、胸を撫でた。
熱を隔てるしがらみのない解放感もそうだが、きっといつもと心の昂りかたが違うから、こんなに気持ちよさが違うのだろうと思う。彼に孕まされることを期待している自分がいる。彼の中を擦る感触も、身体を触る感触も全部気持ちよくて、気づけばまた目の前がチカチカと白くなり、俺は再びイッた。
「あ、ん、ん、んぅっ……!、あ、はぁ……」
「イッたのか、ナッシュ……。私も、そろそろ出そうだ……」
「ん、いいぜ……」
ドルベは俺の首筋に口付けて起き上がると、俺の腰に枕を入れ、脚を開いた。ほぼ真上からズシンと奥まで貫かれて、思わず悲鳴を上げた。
「ひぃあっ!あああ…!ドルベ、ドルベっ……!奥まで、来てる…!ああっ!」
「そうだっ……!っあ、ナッシュ!君の奥、熱い……」
子宮口を揺らすように、ガクガクと小刻みに揺さぶられる。ただ気持ちいいのではなく、そこにある神経が脳に直撃して突き抜けるような、脳自体が揺さぶられるような、激しい快感だった。
自分を失いそうで怖くて、俺は気づけば涙を流していた。俺一人なら、このまま恐怖で気を失っていただろう。しかし彼が、俺が自分を失ってしまう前に両手を握り、口付けをしてくれた。俺は力のある限り握り返し、彼の腰に脚を回した。
「ああっ、イく…イくっ!っああ!」
「ああ、私も、イく……ナッシュ、出るっ……!」
「あ、ああ……っあ……」
俺の身体がビクンと勢いよく跳ねたのと同時に、ドルベの動きが止まった。次いで、断続的に腹の中に熱いものを感じた。
ああ、中に出されている……。意外にも俺は冷静にその事実を認識した。心も身体も満たされて、自然と笑顔が零れる。こういうのを、幸せって言うんだろう。
ドルベは俺の中に精液を出し尽くすと、入れたまま、息も整わないうちにガバッと抱き締めてきた。おい、と声をかけると彼の身体が小刻みに震えているのがわかった。もしかしてこいつ……
「泣いてんのか……?」
返事の代わりに、鼻をすする音が聞こえた。なんでお前が泣いてんだよ……と呟きながら彼の頭を撫でてやる。
すると彼は俺の肩口から顔を離し、何度も感極まったように顔中に口付けてきた。俺は静かにその唇を受ける。
「ありがとう、ナッシュ……ありがとう……」
口付け終えると、彼は満面の笑みで俺の頬を撫でた。普段向けられたらきっとドキッとするくらい格好いいものなんだろうが、鼻を赤くして、涙に塗れているせいで全く格好がついてなかった。でもその不器用で愚直な笑顔がなんだか愛しく思えた。
俺も微笑んでこの愛しい馬鹿を抱き締め返し、まだ熱の残る腹を、左手で一つ撫でた。
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ナッシュも女体化!なんかブームが来てました
でも元々はナッシュどうこうというより、「ドルベさんって中出ししたら感極まって泣きそう」っていうふとした妄想から始まりました。
ドルベは多分、中出しした時・妊娠が発覚した時・出産の時の3回、嫁さんより泣くと思う
私の中のドルベのイメージは結構遊馬に近いと思われます。なのでナッシュがデレたらこんな感じ?わからない!
彼の告白レパートリーがなくなってきた……どうしよう
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