ズラズラ書いていく方程式をノートに写していく。いつ使うんだこんな数式。星詠み科なのになんでこんなん覚えんだ。未来が見えればそれでいいじゃない!
『ノープログレム!』
「なにがノープログレムだ。小声で叫んでないでさっさと写しやがれ。これ次のテストに出るぞ。」
『嘘!?まじでか一樹。ちょ、うわ消されたんですが。後で写さして、誰かさんみたいに留年なんかしたら私泣いちゃうんだから!誰かさんみたいに留年なんかしたらおじさん化しちゃうんだから!』
「するか!ってかそれまんま俺の事じゃねえか!おじさんじゃねえよ!」
『センセー、不知火君がうるさいです。廊下に立ちたいそうです。』
そんなこと言ってねえ!と騒ぐ彼をなだめると舌打ちをして眼鏡ケースから眼鏡を取り出した。あれ、こいつ眼鏡かけてた?
『目、悪かったっけ?』
「ん?ああ、まあ文字見るときはな。教室だとお前の後ろだし見えないか。俺はお前が携帯いじくってるのバッチリ見えてるけどな。」
『げー。私と誉のラブメールをみたなこの野郎。ってかいつも眼鏡してたなんて気づかなかったよ。』
「はぁ!?お前誉と付き合ってたのかよ!言えよなそういうのは、」
『は?違うんですけど。何言ってんの?』
「そ、そうだよな。なんだよ、驚かせんなよ。」
もうその話はこれ以上しない、と咳払いをして前を見た。黒板を真剣に写す横顔がなんだかいつもよりかっこいい。知的だ。
『ねえ、私と誉が付き合ってたら一樹は悲しんでくれた?』
「…え、そりゃ、」
『ってかね一樹いつも眼鏡かけてた方がいいよ!!かっこいい、萌えって感じ。あ、でもそれはいつもだと駄目なのかな。ただのがり勉?つまりね、今の一樹はかっこいいよ!』
「今のって何だよ!!いつもの俺がかっこよくないみたいだろ!はあ。期待して損した、」
『え、期待したの?なになに、私に告白されるんじゃないかって?へー。』
「べべつにそんな事いってねえし!」
眼鏡をかけた一樹が照れたのか赤くなってそっぽを向く。授業中だなんて関係なく私は眼鏡っていいなあ、と 萌えを感じていました。一樹を可愛いと思うなんて眼鏡ってすごいわ、と学んだ。
(授業中だけ眼鏡とか萌え!)
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