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欠伸を一つしながらローにもたれかかって珈琲を飲む。ローと過ごしていて私の生活リズムはバラバラになった気がする。ペンギンさんは私に合わせて船長が健康的になったというがローの昔に比べてだ。私もローに合わす時もあるからローは健康的に私は不健康的になった。明日から早く起きよう。できればの話だが。
「数時間後に島に着く。スターライト諸島、夜の星は綺麗に光るらしくて観光地としてにぎわっている。だから宿や屋台も多く出ているだろうから酒や食材を買う分には問題はないだろう。」
「問題は海軍と海賊、か。観光地ともなれば海軍の基地がありそうだな。めんどくせェ。酒とか武器とか足りないもんはお前が指示出して買わせろ。」
「了解。ログは4日だな。あんまり羽目を外しすぎないようにな【酒だぁああ、女だぁああ!】…聞いてないな。」
『まったくもう。そんながっつくからてめぇらはモテねんだよ、とか言ってやったらどうですか?ペンギンさんが言えば皆黙りますよ。まあ、若いのも今のうちだけだしやれるだけやったらいいですね。』
「…お前そういうとこ変わんねえよな。でも名前が来てからまだ1年位しかたってねえしそんなすぐ変わんねえか。」
『そうだよシャチ。シャチなんか扱いは変わらないわもてないわ島に行ったって女の子が相手してくれるかどうか、』
「名前、そういうのは事実でも言わないであげてくれ。男はプライドが大事だからな。」
「そうそう。シャチなんか相手にしてもらえないってわかってるけども言わないのが優しさってもんだぞ。」
「ペンギンもバンダナもフォローするきないだろ!」
なんで俺がお前のフォローをしなきゃんないんだ、と口をそろえて言う。バンダナはシャチと仲がいいと思っていたがペンギンさんとも案外あうな。とういうか1年たってもシャチはこんなポジションなんだ。そういう話自分の事になると恥ずかしがるのにー、とバンダナがにやにやしながら見てくる。そりゃ当事者が自分だったら恥ずかしいさ。昔よりは慣れてきたけど。
「でもでも、今回は船長は女買わないわけだし上玉は残る訳だよな!」
『やっぱり偉い人からいい女がつくんだ。それとも向こうから来るの?』
「…そこは嫉妬するとこじゃねえのか普通。まあ、名前は普通じゃないしな。悪魔だし仕方ない。」
『ちょっとロー、それどういう意味。んー、別にローの過去とかそこまで、考えてたらキリなさそうだし、今やらなければいいっていうか。面倒じゃん?』
「ククッ。変な所男らしいな。男だったらシャチよりもてるぞ。安心しろ、今はお前一筋だ。」
「…船長からこんな言葉が聞けるとは思ってなかった。1人の女を愛すなんてきっと海賊王より難しいと思ってたよ、船長の場合。」
「アイアイ。キャプテン幸せそうで俺嬉しい。」
「ペンギン。お前もこういう素直な事いえないのか。なんだその俺には不可能みたいな。俺が無理ならこいつはどうする。」
「え、やだなー船長。俺は1人を愛すなんてそんな馬鹿なことしませんよー。来る女は皆愛す博愛主義者なんで皆に愛をあげます。大丈夫!シャチと違ってもてますから。」
「なに決め顔してんだこの野郎!なんなの!?俺に対する嫌みか。いじめかこれ。あん?さらりと自慢してんのか?」
「そうでーす。羨ましいっしょ。俺のお古でよければ、あ、寧ろ紹介してあげよっか?」
てへ、とわざとらしくするバンダナにシャチが掴みかかる。ローは私の髪の毛をいじり始めペンギンさんはやれやれと新聞を読み始めた。そろそろ行く準備したいのだが。
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