03
目の前に死んだ人が見えたら頭がやられたかと思うのが普通かもしれないが骸骨も動いてたしなんだかもうなんでもありだな。カテリーナさんがお腹すいてる?といってラザニアを作ってくれた。これ、食べれるんだろうか。というかパーチェ!早く来た方がいい!

『頂きます。』

「覚えてなくってごめんなさいね。でも貴方の顔みてると懐かしいよ。」

『いいえ、私もずっとお礼が言いたかっただけですから。貴方は私にとって母親同然でしたから、うん、やっぱりカテリーナさんのラザニアは最高ですね。』

「あら、嬉しいわぁ。」

「ってお前ら呑気に談笑してんなよ!お前は俺を捕まえに来たんじゃないのかよ!くつろぐなよな。」

『こんな船じゃ逃げ場もないしお腹すいてるのよ、ねえ酒ないの?というかなんだか訳ありみたいだし協力するよ。うちの連中お嬢様の事になると話聞かないから。なんか理由があるんでしょ?』

「…あんたは話がわかるみたいだな。俺も腹減ったしとりあえず一時休戦だ。」

「そうしなさい。アッシュもレディに対してまったく。ごめんなさいね、ここには幽霊しかいないもんだか「うるせえ!」まったくもう。」

『アッシュっていうのね私は名前。その首の痣、契約したんだよね。さっきまでなかった気がするけど、私はカンツォーネと契約してる。』

「へぇ、自分から教えるとは。いいだろう等価交換だ。俺は魔術師と契約した名前はさっき言った通り。それとタロッコは代々俺の家のもんだ。つまりお前らが泥棒ってわけだ。俺は自分の物を返してもらっただけだからな。」

なるほど、タロッコは彼の物。タロッコの契約は身内の方が契約しやすいし嘘ではないのかもしれない。でもお嬢様を攫うのはいけないわ、といえば痛いとこを疲れたという顔をした。この子悪い子ではなさそうだけど。でもまぁ、タロッコを返せと言われてすんなり渡すような奴らうちにはいないからな。

『そういえばさっきの骸骨はなに?ここに幽霊は居るみたいだけど骸骨が襲ってくるのも当たり前?あれ、カテリーナさんは?』

「カテリーナはどっかに消えた。幽霊は居るが骸骨が暴れるのはさっきが初めてだ。…俺がタロッコと契約したせいかもしれない。」

『うーん、そうとは限らないけど。まぁこんな変なことタロッコが関係してないとあり得ないかも。理由を探さなきゃね。そういえば貴方トラになるの?』

「…『ばれてんだから隠す必要ないと思うけど、』鏡を見るとトラになる。林檎を食うと戻る。」

『だから林檎がそこらじゅうにあるんだね。理由は人体実験?』

「いや、俺は錬金術師だ。自分で色々やってたらこうなった。今ぼそっと自業自得って言っただろ!」

『錬金術師は変なのばっかと思っただけだよ。変な薬とか作ろうと思うからそういう事になるんだよ。』

「うるせえよ!俺だって…、こんな体っ。」

今にも泣き出しそうな彼の顔。アクアの顔と重なる。その体のせいできっとなにかあったのだろう。隣に座り頭をなでると睨まれてしまった。おお怖い。トラを手なずけるのは大変そうだ。せっかく可愛いのに。私動物好きなんだけどな、と言えばまた睨まれた。

『私の部下で同じ体質がいるの。』

「!だからお前平然としてたのか。最初俺を見たときも話を聞いた時も全然驚かなかった。そいつは戻ったのか!?どうやって!」

『錬金術師は等価交換、ね?彼の事が知りたいなら私と等価交換しましょう。』

「…タロッコを返せってか?それともイチゴ頭の事か?」

『…イチゴ頭ってお嬢様の事?男ってどいつもこいつもネーミングセンスが皆無だね。厄介事ばっかり起こすし。』

「うるせえな!で、なんだよ。優しい振りして結局お前も打算的だ。これだから女って奴は嫌だぜ。」

『幽霊しか知らない癖に、「うるせえ!」照れないでよまったく。そうね名前で呼んで。さっきからお前とか私一応年上だし。それに変なあだ名で呼ばれるのは心外。これでも一応島の歌姫で通ってるんだから。』

「…馬鹿かお前。」

『可愛い子には甘いの。貴方いい子そうだしね。きっと助けを求めたら皆助けてくれるよ。1人じゃどうにもならないでしょ?』

「…とりあえず名前。条件はのんだ。まず俺と同じ体質の奴の話を教えろ。」

全く素直じゃないんだから。アクアは人体実験で自分の意思でライオンになれる、以上。といえばそれだけかよ!ときれられた。だってライオンになれるんだよ!治す必要ある!?といえばため息をつかれてしまった。可愛いのに。動物好きなんだよね、と言えばまた怒る。まったく騒がしい子だ。カルシウム不足だね牛乳のめ。



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