(TOS/ゼロス)
「うー…んぅー…」
長い唸り声を上げながらゴロゴロ転がる。その度に長い空色の髪がベッド上に広がり、朝の光を浴びて輝いて見えた。
「クライサちゃん、もう朝だぜ」
「んー…も少し寝かせて…」
むしろゼロスも寝よ、なんて言われて腕を引かれると、ぶっちゃけくらっとくる。
据え膳状態でベッドに転がってるわけだから欲に任せて襲ってもいいのだが、今は良くても後が怖い。
地獄を見たくはないから、とにかく我慢だ。
「クライサちゃーん?」
「……むー…」
「今日は俺さまとデートするんだろー?」
「…でぇと…?」
「買い物行くんだろー?行かないのー?」
「かいもの……」
半分寝惚けている姿も物凄く可愛いのだが、このまま寝かせてやる気は無い(だって寂しいじゃないか)。
丸まった肩に手を伸ばし、軽く叩いてやると、むーだとかうーだとかまた唸った。
「あと五分…」
「しょうがねぇなぁ…五分だけだぞー」
まぁもちろん、五分経っても起きる気配なんてあるわけないんだけど。
必殺目覚まし
(いい加減起きないと、ちゅーするぞ)
(起きた!起きました!)