(クライサとゼロスとアカとレイヴン)
ゼロ「クライサちゃ〜ん、チョコちょうだへぶぅ!!」
アカ「(顔面平手…)」
レイ「(チビちゃん容赦ないわねぇ…)」
クラ「いやだなゼロス、人に何か求める時は何かしらの対価が必要なんだよ?等価交換が世界の原則なんだから」
アカ「珍しく真面目な話してるね姫っ子」
クラ「あたしはいつでも真面目だよ?」
レイ「っていうかバレンタインってそういうシステムじゃないでしょ」
ゼロ「えー、クライサちゃん、俺さまにチョコ用意してくれてないってこと?」
アカ「おや、お早い復活」
レイ「意外としぶといわね」
クラ「ホワイトデーは三倍返しって契約のもとでなら受け渡しは可能だよ、義理チョコ」
レイ「取引かい」
アカ「しかも義理って言っちまうんだね」
ゼロ「三倍返しなんて余裕よ、なんたって俺さま神子だから。金と権力にものを言わせて」
レイ「最低だなコイツ」
クラ「よし、契約成立ね」
ゼロ「ひゃっほう!クライサちゃんからのチョコだぜぇ!!」
レイ「うわ、すごい浮かれよう…よっぽどチビちゃんからチョコ貰いたかったのね。スキップでフェードアウトしてったけど」
アカ「あれはやっぱり手作りかい?」
クラ「うん。カカオ99%の特製チョコ」
アカ「(うわ…)」
レイ「(あの青年、地獄見るわね…)」
クラ「アカは誰かにチョコあげたの?」
アカ「ん?…ああ、今年はユーリくんにあげたかね。貰い物だったんだが、うちは食わないからって渡しただけだが」
クラ「へぇ…」
レイ「え、ちょっと初耳よ!?毎年誰にも渡さなかったアカが、なんでユーリ青年に!?」
アカ「だから今説明したろう」
クラ「あれ、そういえばアカとレイヴンって付き合い長いんでしょ?一回も渡さなかったの?」
アカ「だってレイヴン、甘いもの嫌いだろう。ダングレストの女連中から貰った時、嫌そうにしてたじゃないか」
レイ「そうだけども、アカからなら貰いたいわよ!お前さんのは他とは違う意味を持つんだから!こう、娘から父親に贈られるチョコ、みたいな!」
アカ「あんたに渡す義理はない」
レイ「ぐはぁ!!」
クラ「(あ、心にフェイタルストライク決まった)」
そんなあなたに同情チョコ
(えーと……これはカカオ99%チョコじゃないよね?激甘でもないよね?)
(やだなぁ、ちゃんとレイヴン仕様のビターチョコにしてあるよ)
(嘘!絶対ウソ!!チビちゃん、顔に『殺す』って書いてある!!)