(四周年企画リク)
与えられた仕事をこなし、無線ゴーレムを通じての報告を終えると、また新たな任務を命じられた。
『一人そっちに向かってもらったから、合流したらすぐに移動してくれる?詳しい話はその人から聞いてね。じゃあよろしく!』
「は?え、ちょっと待ってよコム、」
ブツッと有無を言わせない形で切られた通信に、怒りを通り越して呆れてしまう。
続けざまに任務を与えるのは別に構わないから、せめて誰を向かわせたのか、どんな任務なのかぐらいは説明して欲しかった。向こうも仕事が忙しかったのだろうけど。
さて、こちらに向かっているという者が誰かは知らないが、合流しなければどうしようもないのは確かである。どこで待っていようかと周囲を見回すと、見覚えのある色彩が視界に入ってきた。
あれ、もしかして。そのまま視線を固定させれば、相手もこちらに気付いたようで。
「クラ!良かった、すぐ見つかったさ」
「ラビ?」
New Face
赤髪眼帯の彼も前の任務を終わらせたばかりで、その報告をした際にコムイから任務を命じられたらしい。
たまたま近くの街にいたため、すぐに合流出来たのだ(双方が目立つ容姿だったのも助けになっただろうか)。
目的地へ向かうべく列車に乗ったところで、今度の任務内容を尋ねた。
先程までいた街からそれほど遠くない村に、アクマの大群が押し寄せているという情報が入ったらしく、あたしたちはそこに行ってアクマを全滅させなければならないらしい。奇怪の解明なんかよりずっとシンプルだ。早々に終わらせられるだろう。
「その村にいる他のエクソシストを狙って来てるらしいから、正確にはその援護だな」
「どっちでもいいよ。要はアクマをぶっ潰してやればいいんでしょ」
「ま、そういうことさ」
目的地の近くの小さな駅に到着すると、既に上空にアクマの群れが見える。一人や二人で相手をするとなると骨が折れそうだ。
まずは村の状況やここに来ている筈のエクソシストが無事かどうかを確認すべく、息を潜めて村を囲む森に入っていった。