続・出発編





ツッコミ所は山ほどあるのだが、何しろこの少女らはこうと決めたら譲ることは無い。
半ば諦めモードで慰安旅行実施が決定されてしまった。
司令部を空けるのは心配だが…まあ何とかなるだろう(byマスタング組一同)

「で、具体的にはどういう計画なんだ?」

「軍の所有する温泉施設があるから、そこを一晩借りようと思うの。もうほとんど話はつけてあるよ」

「で、メンバーはあたしとトワ、大佐に中尉に少尉三人、エドとアルに、何故かリオ

「なんでだ」

「待てリオン、エックスフィート大尉も確かにそうだが、他にツッコミ入れるとこあるだろ」

「僕とファルマン准尉は行けないんですか!?」

「なのにエルリック兄弟は参加するんだな」

「もはや慰安旅行じゃねーよ」

そんなわけで、留守はフュリー曹長とファルマン准尉に任せます。
ハヤテ号置いてくから心配無いよね!(byクライサ)

「出発は一時間後なので、今すぐ帰って旅行の準備をしてください。イーストの駅に集合ですよ」

きらきら笑顔でトワが言うものだから、ロイたちはどんな反論も諦めて帰宅準備にかかった。
ああまったく、なんで許可してしまったんだ大総統。
部屋を出るべく皆が立ち上がった時、開け放たれたままだった扉から一人の軍人が駆け込んできた。慌てた様子の彼に、ロイが何事だと尋ねれば。

「武装集団が司令部に乗り込んできました!!」

ちっ!!

彼の台詞に被り気味に舌を打った少女に男たちが青ざめた。
恐る恐るそちらを窺えば、可憐な笑みを浮かべた美少女トワが立っているーー隣で、同じく可憐な美少女クライサが般若並みに(いやそれ以上に)顔を歪めている。

「ちょっと行ってくる。大佐たちは後で駅で会おうね」

武装集団現る=面倒ごと=慰安旅行中止の危険性。
脳内で↑の式が成立してしまったらしいクライサは、旅行用の荷物らしき鞄をトワに預け、すたすたと部屋を出て行ってしまった。大勢いるという武装集団を片付けに行ったのだろう、一人で。
しかし室内にいた誰もが彼女の後を追わず、ロイたち旅行参加組は準備のため帰路につくことにし、トワと兄弟はそのままクライサを待つことにした。

その三分後、ひいぃぃぃとかぎやあぁぁぁとかいう悲鳴が司令部中に響き渡ったとか何とか。





[index]



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -