花の話 (ハルルにて。エステル、アカ) エス「ハルルの花、すごくきれいですよね〜」 アカ「だね。うちも時々見に来るけど、やっぱり満開の時期は見逃せんよ」 エス「そうですね…本当に素敵。こんなにきれいなものを見ながら花びらの掃除のことを心配するなんて、ユーリの考えることはわかりません…」 アカ「はは、ユーリくんらしいね。まあ確かに、雪国に住む人にとっての雪みたいなもんもあるだろうが」 エス「?どういうことです?」 アカ「滅多に雪の降らない地域に住む人間にとっちゃ、雪は珍しくて綺麗なもんだろう?けど、雪国の人は雪は見慣れたもんだし、障害になることも多い。綺麗だと思わなくもないが、基本的には迷惑なもんだ」 エス「……そういうものです?」 アカ「らしいよ。ま、どう感じるかなんて人それぞれなんだ。エステルにとって綺麗なら、それはそれでいいじゃないか」 エス「……そうですね」 アカ「そうそう。花見てるうちに毛虫が降ってきても、綺麗ならそれでいいってね」 エス「けむ……」 アカ「ああ、そういえばこの木の根元には死体が埋まってて、その血を吸って花に色がついたって話があったっけ」 エス「……」 アカ「うん、ごめん。うちが悪かったから泣かないどくれ。ホントごめん」 何事もやりすぎは良くない ×
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