「わーついに入学かぁ」
雄英の校門を前に、私は身震いした。

この2年間、思えばあっという間だったように感じる。
最後の一年はひたすら勉強と体力づくり、トレーニングに勤しんで、頑張って頑張って入学が決まった。
最初に手紙が来たときはどきどきしながら固まって、みんなの前でゆっくり開けた。
そしたら大きく投影されるオールマイト、騒ぐガキ共、泣き出す職員……阿鼻叫喚。
結局部屋に持って帰って、ひとりで見返したんだった。ひとしきりオールマイトが話した後、聞き覚えのある声が画面外から入ってきて、私の名前を呼んだ。
「ナマエちゃん、よく頑張りましたね。これから3年間、いろんな大変なことがあるかもしれません。でもきっと、素敵な出会いもたくさんあるはずです。希望を胸に、ここへ来てください……入学おめでとう。学校で待ってますね」
お腹がびりびりして、寒くもないのに身体が震えた。
……13号、やっとここまで来たよ。私絶対にヒーローになるから、頑張るから。

だから見守ってて。



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