小説 | ナノ
※少し暗い?です。
「真ちゃん、」
「なんだ?」
「もしお前と俺が運命のせいで別れないといけなくなったらどうする?」
仕方ないことなのだよ。それが人事を尽くした結果なのだったら。
「もしそれが運命なら、運命をぶち壊すまでなのだよ」
「え…」
予想外の答え、
いや、ホントは心の何処かでこの答えを待っていた。
俺たちは男同士なのに恋人。
世間体は勿論最悪。
不安定な存在で何時崩れるか分からない脆さをお互いの中でタブーにして、知らないフリをしたまま過ごしてた。
いつか別れなきゃならない日が来るのを分かりながら、遠ざけるように、今いる幸福の中のせいで、何処か、「そんな日はまだ来ないだろう」と思い込んでいた。
でも今ふと、現実に戻された気がした。
その日が、もう近い気がする。
「……真ちゃん」
「お前を離す気はないのだよ。」
それともお前は離れたいのか。
そんなわけない。ずっと一緒に居たい。
些細な事で悩んでしまう。
何故出会ってしまったのだろう。
今こんなにも幸せで、こんなにも辛い。
真ちゃんとぐっちゃぐちゃのドロドロに混ざり合って、泡に成って消えてしまいたい。誰も居ない、何も無い空間で、真ちゃんと2人寄り添っていたい。
と真ちゃんに言っても、ソレは現実性が無い。と言われてしまいそうだ。
「真ちゃん、大好き」
「俺もだ」
a quirk of fate.
(運命の悪戯)
*121231
タイトルの英語は一応辞書に載ってましたが、間違いが合ったりしたら、こっそり教えてください。
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