1匹目:風紀委員会募集なう




二年生になって一番初めのホームルームは学級委員長決めだった。
学級委員長に決まったのはクソバカの内藤ロンシャン。沢田綱吉と戦って見事に勝ちましたわーおめでとうぱちぱちぱち。

そして二回目のこの時間のホームルームでは委員会決め。
黒板にズラッと並べられた様々な委員会の役員はもうほぼほぼ埋まっているがただ一つ、どうしても役員が決まらない委員会があった。
“ 風紀委員会 ”
あの最強の不良、雲雀恭弥が取り仕切る委員会だ。








去年私が入学した時の委員会決めでは、確か風紀委員会は黒板に書かれていなかったはずだ。
それがなんで今年になって?と疑問と恐怖を顔いっぱいに浮かべる生徒たちに先生から説明されたのは、多忙な風紀委員会にデスクワークをする人物がほしいとのこと。
しかもその募集枠はたった一人だけ。
一人だけという数字が群れるのを嫌うヒバリさんらしいけど、そのヒバリさんが募集をかける程風紀委員て忙しいんだな…。

そう思って私は机に肘をついてぼーっとする。すると先生が切羽詰まったように誰か風紀委員会に立候補する奴はいないかと生徒たちに問う。
周りを見渡してみると誰もが青い顔をして俯き、先生と目を合わせないようにしていた。




「ご、獄寺なんかは風紀委員会やってみる気は…「ふざけんな、ヒバリなんかに使われて溜まるかよ」

「うっ…山本は…「あー…すんません、俺は野球あるんで」




先生はうちのクラスでも肝が座っている連中に声をかけていく。不良の獄寺隼人に野球部エースの山本武。が、見事に全敗。
まーしょうがないよね。誰も風紀委員なんてやりたくないで「苗字、やってみないか?」



…What?




「先生今なんと」

「だから、苗字は風紀委員会やってみる気はないか?部活も特に入っていないし、放課後とか暇だろう?」

「え、やだよヒバリさん怖いもん」

「大丈夫だお前なら」

「ふざけんななんも大丈夫じゃねーよ」




先生の発言により、クラスの連中が
「確かに、苗字なら大丈夫だろ…」とか「アホだけど去年学級委員長とかやってたしな…」とか「苗字なら雲雀恭弥とやってげんじゃねーの?」とかざわざわ騒ぎ出した。
ふざせんなお前ら死ね。




「先生、私一応女の子なんですけど。
ヒバリさんに咬み殺されちゃったらどうすればいいんですか。
お嫁にいけなくなったらどうすればいいんですか責任とってくれるんですか正直まだ死にたくないです。」

「お前がいつもみたいに余計なことしなければなにも心配はない。」

「いつもみたいに余計なことってなんですか。どういうことですか」

「教室でシャボン玉飛ばしたり廊下を水浸しにしてスライディングして遊んだり教室の中で雪合戦したりのことだ。
あー、もうその辺の罰含めてお前風紀委員やれ」

「時効です先生ふざけんなですマジで」

「はい先生に対しての暴言これはさすがに時効きかないな。お前風紀委員な」

「はぁぁぁぁぁぁ!?!?ざっけんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」




途端にクラス中からワッと歓声が湧き上がり、拍手が起きる。
皆死ね。






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