海底のオルゴール
海の中から見上げる空はとっても綺麗。
海の青と空の青が重なってとっても素敵。
海面に手を伸ばしてみる。
けれども足につけた重りでどんどん沈んでゆくわたしの手は水ばかり掴む。
ごぽっ、ごぽっ。
ゆっくり空気をはきだす。
水圧に押されて、蓄えていたさいごの空気が外に出た。
空気は泡になって、海面へのぼってゆく。
その代わりにわたしは海底に沈んでゆくの。
ねぇ、神様。
わたしは上手く生きられましたか?
わたしは上手く死ぬことができる?
嗚呼もうはきだす空気がない。
苦しくって顔を歪める。
もがいたりあがいたりなんてしたくないのに。
(わたしはまだ生きたいのかな)
生まれ変わったら今度はもうちょっと上手く死ねたらいいのに。
2007.04.24
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