破壊の後に

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怖い。

独りは怖いのに。

誰も来てはくれないの。

味方はもちろん。
敵さえも。

「……寂しい、な」

ぽつりと呟いた言葉は真っ赤な空に吸い込まれていく。
誰にも伝わらないように跡形もなく。

「　　」

あの人の名前を口にしたら、頬を涙が伝って……。

破壊されたタワーが哀しんでいる気がした。





この空が繋ぐ世界で
わたしは、独りきり。



2006/10/09

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