しょーとすとーりー | ナノ



ドッペルゲンガー


わたしがわたしに似た彼女を見掛けたのはついさっき。
外見が双子のようにそっくりでびっくりした。
わたしは彼女に言うの。

「あなたはわたしの偽者?」

そうすると彼女はわたしに言う。

「あなたが私のニセモノなんでしょ?」

偽者なのは、わたし?

彼女は、本当に本物なの?

何が本当で何が嘘なのかなんてわからない。

きっと見極める基準はずっと前に朽ち果ててしまっていて。
決定する根拠なんかもう何処にも無いの。



ドッペルゲンガー





2006.9.18


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