臨也は体が冷めていくのを感じた。唯一の友人とも言える相手たちにこんな淫らな姿を見られてしまったのだ。
呆然としている門田と静雄にこれ以上自分の姿を見られたくないと臨也は膝を立たせ新羅のペニスを抜いていく。中で萎えたペニスは楽に抜けていったが、体外に出るときの淡い快感にも臨也は小さくイってしまい新羅に体をあずけるようになった。
開いたままの足の間では蓋を失った臨也の穴からどろりと白濁が溢れ出てきた。


「でてりゅ…おれのなかから…しんら…の…!みないで…!!」


臨也は両腕を胸の前で交差し体を縮めるとぼろぼろと大粒の涙を流した。臨也の涙に弾かれたように正気に戻った門田と静雄は二人の元へ近付いてくる。


「やだぁ!こないでよ…こないで…!」
「落ち着けノミ蟲」
「シズちゃ…」


静雄は乱れたコートを正し臨也の肌を隠していく。だが静雄の手は震えていてこの状況に動揺しているのは明らかだった。


「…めずらしいね、君たち二人が一緒に歩いてるだなんて。明日は槍でも降るのかな?」
「とぼけるな岸谷。お前の性的嗜好に文句を言うのはどうかと思うが、これは同意じゃないだろう?こんなのただのレイプだ」


レイプ、という言葉に臨也の体は過敏に反応した。ぎゅっと目を閉じて何かを堪えるように拳を強く握りしめる。力を入れすぎて色を失っていく拳が、見るに耐えれず静雄は一本一本引き離していった。その間も新羅と門田の言い争いは続く。


「悪いけどこれはお仕置きなんだ。いくら門田くんでもとやかく言われるつもりはないよ」
「お仕置きと言ってもやっていいことと悪いことがあるだろう!?これは度が過ぎてる!わからないのか!?」
「ドタチンやめて!」


腕を振り上げ今にも新羅を殴ってしまいそうな勢いの門田を、臨也は声を張り上げて制止した。門田は腕を下ろし臨也に視線を向ける。反らしたいとも思ったが門田にはできなかった。


「ドタチン、これは俺が望んでお仕置き受けることを決めたんだよ。だからいいの、新羅を怒らないで。怒ったらやだよ…」
「臨也……」
「シズちゃんもね、優しくしてくれてありがとう。俺、大丈夫だから。何も心配しなくていい」


気丈に振る舞う臨也に、門田と静雄は何もできない無力な己を責めた。新羅は歪んでいる。それでも新羅を受け入れる臨也がどうしようもなく哀しかった。


「………まるで僕一人が悪役みたいだなぁ」
「きゃ…!?」


突然、新羅が臨也の秘書をくぱぁと広げる。外気にさらされたそこはひくひくと収縮を繰り返し精液を溢し続ける。どんなAVよりも卑猥な光景に門田と静雄は息をのんだ。


「お、おい新羅、何して…」
「門田くん、静雄。君たち臨也のアソコ舐めてみる気はない?」
「「…は?」」


二人の声が綺麗にハモる。驚いたのは二人だけじゃない、当然臨也もだ。


「ふざけんなよ新羅!!俺そんなことされたくない!!」
「二人が舐めてくれたら今日のお仕置きはそれで終了にしてもいい。そうじゃなかったら違うことをすればいいだけだ。ねぇ、二人とも。君たちが臨也にお仕置きを施すのと、君たちの知らないところで臨也がひどい目にあうの、どっちがいい?」


新羅の残酷な問いかけに、門田と静雄は何とも言いがたい表情をして顔を見合わせた。ちらりと臨也に視線を向け、そして互いに頷き合う。
それが何を意味するか察知した頃には臨也は芝生の上に膝立ちにされていた。


「うそ…うそだよね…そんな…」
「門田、俺は前舐めてもいいか」
「ああ。じゃあ俺は後ろで」
「やだ、やだ、やだ、やだやだやだやだやだやだやだやだ、ぁ、あ、あぁあああぁあ!!」


臨也の膣とアナル、両方にぬめった舌が挿入される。性器とは全く違う感触に臨也は震えた。


「やらぁああ!ふたりともやめて…っやめてよぉおお!!」
「…しょっぺぇし、苦ェ…」
「臨也さっき漏らしたからね。僕も中だししちゃったし。門田くんの方は?」
「苦い…のか?不思議な味だな」
「言わないでよぉ…こんなのやだぁぁ…!」


淫らな姿を見られただけに留まらずこのような仕打ちまでうけることは臨也にとって苦にしかならなかった。救いを求めるように新羅に手を伸ばすが、その手がとられる様子は全くみられない。
今の新羅の目に臨也は見覚えがあった。奇妙な実験をさも愉快そうにやっていたときと全く同じ目をしていた。


「おねがい新羅…ァ、こんなのいや…新羅じゃなきゃいやぁ……」


じゅるじゅると体液をすする音が深夜の公園に響く。異常な雰囲気の中、ただひとりベンチに座り一歩下がったところから三人を眺めていた新羅はいつもと変わらない調子で言った。


「駄目だなぁ臨也は。僕が好きなら僕の言うことは何でも聞けるだろ?」
「……………!」


臨也はそれ以上何も言葉を発することはなかった。

明日にはもう自分の家に帰れていて、しばらくは優しい新羅と一緒にいられる。だって今までずっとお仕置きの後は解放されていたのだから。

そのことだけを願った臨也の意識がトぶまで、この行為は続けられた。





 
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