※スカ有り










臨也は人間を愛していた。

その中からたった一人の人間を選んだ。それが岸谷新羅だった。

新羅に想いを伝えたのは臨也の方からだ。新羅の好意も臨也に向けられており、二人は所謂両思いだった。

臨也は幸せだった。そう、幸せだったのだ。

新羅が歪んだ愛情を見せるまでは。




















「ふ、ぅ、……っ」


一人で寝るには広すぎるベッドの上に、艶かしい肢体の主が啜り泣いている。身にまとうものは何もなく、形よく膨らんだ胸から陰部まで全てがさらけ出された状態だった。
しかも陰部には本来それを隠すための毛がはえているはずなのに、彼女にはそれがなかった。つるりとしていながら淫靡な粘膜をさらけ出す様はあまりにも不釣り合いで、それが欲を煽る。

彼女は…臨也は両手、両足首をそれぞれ荒縄でまとめられ身動きができないようにされていた。箇所はところどころ擦りきれ血が滲んでいることから、幾度か拘束をとこうとしたことが見てとれる。

目を潤ませ顔をを赤くし、女特有の柔らかい内腿を擦り合わせる。臨也は何かをしきりに我慢していた。我慢せざるをえないのだ。


「……ん、ら……ぁ」震えた声で言葉を発した臨也は床に落ちている携帯電話に目をやった。あれさえあればこの状況を打破できる。しかし数mにも満たない距離にある携帯電話を取ることすら今の臨也には無理なことだった。
拘束されているから、というのもある。だがもっと根本的な問題なのだ。

誰かが来てくれればいいのに、と臨也は思ったがすぐにその考えを否定する。自分のこのような浅ましい姿などとても人に見せられるものではない。
臨也が求めるのはたった一人、新羅だけだ。たとえその新羅が臨也をこのような目に遭わせた張本人だとしても。










それから数時間が経った。そこでやっと寝室の扉が開いた。開けたのはもちろん新羅だ。


「しんら…新羅ぁ!」
「ただいま、臨也」


臨也は上体を起こそうとするが、とっくに限界をすぎた臨也はすぐに倒れ込んでしまう。新羅は柔らかな笑顔を見せながら臨也の拘束をといていった。


「駄目じゃないか肌に傷つけたら。せっかく綺麗な肌してるのになぁ……」
「お願い!新羅お願い!」
「ん?なんだい?」


臨也をあんなに苛んだ拘束はあっさりととかれ、自由になった四肢で新羅によしかかる。びくびくと腹から下が小刻みに震えていた。


「トイレ…トイレ行かせて…!おしっこもう我慢できないの!」


そう、臨也が我慢していたのは尿意だった。新羅に拘束されていた時間排尿をしていない臨也はかれこれ半日以上トイレに行っていないことになる。


「駄目だよ臨也、膀胱炎になったらどうするの。まぁそのときは僕が診てあげるけど…」
「いいからぁ!トイレいかせて、立てないの…!」


臨也の涙混じりの切実な願い。だがそれが叶えられることはなかった。


「ねぇ臨也。僕が出かける前に何て言ったか覚えてる?君は記憶力がいいから忘れてるわけないだろう?」
「え………、新羅がいない間…トイレがしたくなったら、我慢しないでここでしてもいい…って…………」
「うん、ちゃんと覚えてるんじゃないか。なのに何でしないのかなぁ」
「だってそんなの……!」


臨也はそれより先は涙が溢れ続けて言えなかった。臨也だって女だ、恥じらいも慎みもある。漏らしていいと言われて漏らすような真似なんでできるはずがない。

だが新羅にそのような常識など通用しなかった。
「ここでしてよ。臨也にトイレなんて必要ないだろう?」「ゃ…やだ!こんなとこでなんてできるわけないだろ!?」
「できるよ。勝手にできないと思ってるだけさ」


新羅の手が臨也の腹に添えられる。何をされるのか瞬時に理解した臨也は子供のようにいやいやと頭を振った。

しかし無情にも、その手は臨也の腹を強く押した。


「ぅ…ぁああああああ!」


膀胱の辺りを強く圧迫され、ついに臨也は尿を吹き出した。真っ白いシーツがじわじわと黄色に染まっていく。そして長時間耐えていたせいか量は多く、シーツに吸い込まれなかったもので小さな水溜まりができた。

やっと堪えていた排尿ができたことに臨也の体は歓喜と快楽と、そして絶望に痙攣している。


「いっぱい出たね。これからはこんなに溜めちゃ駄目だよ?」
「う、ふぇ…ふえぇぇ……」
「…泣かれても困るんだけどなぁ」


あまりの出来事に声を上げて泣き始めた臨也に新羅は眉をよせる。労るように臨也の頭を落ち着くまで撫でてやった。


「ひっく、ぅ、…」
「大丈夫かい?」
「…うん、ごめん……」
「そう、ならよかった」
「――――!?」


頭に手を置かれたまま一気に引き下げられ、臨也は尿の上に顔を押し付けられた。つんとした独特のにおいが間近でして臨也の顔は色をなくしていく。


「新羅、なんで…」
「君が出したものなんだ。染み込んだのは仕方ないとして飲めるところは飲みつくしてね」


新羅の言葉は絶対だった。

臨也は新たに涙を流しながら、自ら排出した尿に唇をよせた。





 
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -