2週間連続セックス計画8日目。なんだか色々と吹っ切れたことだし、残り1週間がんばってみようと思う。うっわ俺ってば優しい。

今日はシズちゃんの家に来てる。いつも俺の家ばっかりじゃアレだしね。
シズちゃんの家には何回も来たことがあるけど、シズちゃんの家でセックスするのは初めてだ。見慣れた家のはずなのにやけに緊張する。


「シズちゃんの家って本当に狭いよね。そんなでかい図体でよく暮らせるよ」
「手前の家が広すぎんだよ」


軽口を叩けば緊張は遠のいた。うん、大丈夫。
シズちゃんの家にソファなんて大層なものがあるわけないから、申し訳程度に置かれた座布団へと腰をおろす。うう、座り心地悪い。

ちら、と視界の端にうつったのは敷きっぱなしで放置されている布団。シズちゃんの体にあうベッドなんてこんな部屋におけるはずがないからね。
……そういえば、今までベッドはもちろん外でも事に及んだことはあるけど、こういう布団でシたことはなかった。なんか変な感じ。

やっぱりスるなら布団の上だよね。床はいや。痛いから。
シズちゃんの布団は体にあわせて大きめだけど、男ふたりが横になるぶんには心許ない。

やっぱり終わったときにはシズちゃんを放り出して布団を占領させてもらうか。シズちゃんなら風邪を引くこともないし平気だろう。


「………布団見ながら何考えてんだ?」
「んー、今夜のこと」
「…そんなシたかったのかよ」
「うん、シたいかな」


考えてたのは「もうヤりたいなぁ…」ってことじゃないけど、今の俺はセックスを断る理由なんてひとつもない。

俺たちは服を全部脱ぎ捨てて布団の中に入った。布団の上じゃなくて中…ってなんだか窮屈。敷き布団とシズちゃんの間に挟まれた俺は身動きが取れない。シズちゃんもこれじゃ動きづらいんじゃないかな。


「シズちゃん、このままするの?」
「寒くてもいいなら出てもいいぞ」
「…遠慮しとく」


たしかに、まだこの季節だと寒いかもしれない。布団の中が一番ベストか。

シズちゃんと俺の体は重なったまま、シズちゃんは指を動かす。鎖骨のラインを撫で、胸骨をたどり、指はどんどん下へとおちてゆく。たどりついた秘所につぷり、と指を埋められた。


「ぁ、は…!」
「力、ぬいとけよ」
「ぅん…っ」


布団で隠れて指の動きが見えない。指が増える。2本、3本。
俺はシズちゃんの首に腕を回して引き寄せた。汗ばんだ裸の胸と胸が密着する。気持ち悪いようで気持ちいい。あは、意味わかんない。

ぐるり。シズちゃんが指をまわす。だいぶほぐれた。その刺激にも俺は過敏に反応して無意識に腰が跳ねる。シズちゃんの指が抜かれる。それすらも快感にかわる貪欲な体。


「あ…ッ!」
「もう、いれるからな」
「ん…きて……ァアアアぁア!」


ずんっ!と勢いよくシズちゃんがはいってくる。まったく容赦ないんだから。
肉のぶつかる音、先走りと腸液が混ざる卑猥な水音は布団に吸収されてごく小さなものとなっていた。それを埋めるかのように俺の声は大きくなる。


「あっんあぁあ!!やっ、きもちぃ…ひぅんっ!!」
「あー…そういえば、今さらなんだけどよ」
「な、に…?」
「ここ、壁薄いんだよなぁ」


……は、い?


「かべ、うすいって…」
「普通に話してるぶんには平気だけど、隣のテレビの音とかあまり大きいと聞こえてくるしよー。でけぇ声だしたら手前の声も隣に聞こえるかもしれねぇ」
「なんで先に言わないのばかぁ!」


今ならまだ間に合うだろうか、と口元をおさえてみる。絶対声聞こえるじゃん。時間が時間だし、留守にしてる可能性は低い。

もうやめたかったのに、シズちゃんは腰を揺らし始めた。いや、声出ちゃう。


「あふぅ…ふううぅん…」
「あ、手どけろ」
「な…ひあぁあんッ!?」


おさえていた手はシズちゃんによってとられ嬌声が響く。だめ、隣に聞こえちゃうじゃないか…!


「どうして、手ェ…」
「だって血が出るまで噛むだろ。俺の肩噛んでていいから手はやめろ」
「…シズ、ちゃん。ンッ!なんでそんな、やさしぃの…」
「別にいいだろ。噛むのか、噛まねえのか?」
「噛む…………」


自ら進んで噛ませるだなんて、端から見たらドMなんだろうな。ただシズちゃんだから特にそんな感じはしないけど。
遠慮なく歯をたてる。肉にささる音はしない。…きっと甘噛みでしかないんだろうな。


「ん、ひゅぁ、ふうぅぅぅ…!」
「…変な喘ぎ声」
「うるさ、いよ!ぁ、もう、出る…アッ!」


ちょうどシズちゃんのがいいところに掠めて俺は白濁を放出した。布団の中で。

………げ。


「……あのさ、もしかして精液濡れの布団で寝なきゃ駄目なの?替えの布団とかある?」
「…昨日コインランドリーいって、乾かしてる最中」
「ばかぁああああ!!」


結局、翌朝隣の人の視線が痛かったのは言うまでもない。





 
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -