臨也は腰を高くあげたまま動かない。荒く熱い息を吐くばかりで、静雄のことなどお構いなしだ。しかし内部はだんだん静雄を受け入れるための動きを始め、性欲をわきたてるには十分だった。

「ほら、今からトぶくらいきもちよくしてやっから」
「ふぇ……?ぁ!」

腰を掴んで奥まで一息に突いてしまえば臨也は引きつったような声を上げた。それに気をよくするとギリギリまで抜いては貫くような動きを繰り返していく。急な喪失感と支配を交互に与えられる臨也は刺激から逃れるように這う。しかしそれも静雄の手によって遮られ、結果バスローブがほとんど脱げてしまうという結果に終わった。
バスローブの下の肌はほんのり色付き汗でしっとりしている。綺麗な背中を見つめながら、先ほど臨也がアピールしていた胸に指を滑らせた。きゅうっと抓ればまた声があがる。人差し指と親指で力加減を変えながら揉んでいけば、柔らかな乳首は簡単に芯を持った。律動を止めて摘まみやすくなった乳首をぷるぷる動かしていると、もどかしい快感に臨也が涙声で訴えた。

「乳首ばっかりしないでよ……そんなのだけじゃ俺は満足できないよ……?」

静雄の手の上に臨也の手が乗せられる。
静雄を引きはがそうとするも吸盤でもついているかのように全く離れない。これはおかしいと振り向いた臨也の先には、悪人のような顔をした静雄が微笑んでいた。

「せっかくだし乳首だけでイかせてやるよ。たまにはそういうのもいいだろ?」
「ンッ……」

性器が完全に中から抜け、片手で体を反転させる。仰向けに倒れた臨也は顔を真っ赤にして戸惑っていた。

「冗談はやめてよ、乳首だけでなんてそんなの無理に決まってるだろ」
「だけど今の手前はいつもよりずっと興奮してるだろ?それなら完全に無理ってわけでもないんじゃねえの」
「ぅ、」

ちゅ、と軽く吸い付けばそれだけで体が震えた。元々乳首が弱い臨也は抵抗もろくにできずに静雄の頭にすがりつく。
舌先で乳首の弾力を楽しむように転がしながら時には噛む。吸ったときより噛んだときのほうが強く反応を返すあたり、マゾヒストの気があるのかもしれない。赤く充血した乳首は口内で弄られていくうちにどんどん美味しそうなものへと変わる。このまま噛みちぎってしまいたい衝動を必死に堪え、いったん口から出した乳首を指で愛撫した。唾液で濡れた乳首はより淫猥さを増している。
周りのほぼ無いに等しい肉をかき集めながら緩く揉んでみれば背中を叩いてきた。

「もう……それやだ!変態!」
「あ?でももうちょっとだろ」

視線を下にずらせば解放を待ち望んでいる臨也の性器が見える。2、3回性器を擦ってやれば 簡単に射精できるだろう。しかしあくまで乳首だけで絶頂させるのが目的のため、静雄は臨也の両手をひとまとめにした。臨也が勝手に性器を弄らないようにするためである。
不満気に顔を歪める臨也をおいて再び乳首に快感を与える。くいっと限界まで乳首を引っ張ると痛がるような素振りを見せた。それでも快楽を兼ね備えた表情をしている。嫌よいやよも好きのうちということだろう、と静雄は手を休めなかった。

「いたい、いたいから……ぁ、シズちゃん、もうやめて……?」
「やめさせたいならイけ」
「無理!俺そこまで変態じゃない!お願いだからぁっ!」

たしかにこれ以上やったとしても無意味だろう。よりグロテスクな色に変色した性器がそれを物語っている。もうずいぶんとじらしたわけだし、仕方ないなと静雄が先端に触れた。するとたったそれだけで臨也の性器は弾けたのだ。

「ふぁあ!ぁん、ぁー……」





 
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