ここ最近のシズちゃんは不気味なほどおとなしい。
あ、でも喧嘩しなくなったとかそういうわけじゃないよ?相変わらずゴミ箱は投げるわ自販機は投げるわ、おとなしいとはほど遠い。
俺がおとなしいと言っているのは…ソッチ方面でのこと。ここ数週間シズちゃんとシた覚えがない。以前は週1のペースでヤってたから、突然シなくなると違和感があるわけで。
…べ、別に俺がシズちゃんとシたいとかそういう訳じゃないんだけど!だけど、少し欲求不満かなー…ってね。でもさ、それで誘うだなんてできるわけないでしょ?俺のプライドが許さない。
それに何か嫌な予感がするんだよね。こういうときのシズちゃんって絶対何か企んでる。
「………シズちゃん、どういうつもりなのかなー」
「俺がどうかしたか?」
「うわ!?」
背後からかけられた声に俺は素直に驚いた。言っておくがここは俺の家だ。鍵もちゃんとかかってた。なぜシズちゃんがいる?
ドアが破壊された痕跡はない。さすがにそれには気づくだろうから。…ああ、そういえばいつだったかドアを壊されるくらいならって合鍵をあげたんだった。きっとそれをつかったんだね。
「…あのさ、せめてインターホン鳴らすとかしてほしかったんだけど」
「いつでも勝手に入れってことで合鍵渡したんじゃねぇのか?」
「ちがうよ。ああもういいや、何のよう?」
鍵の意味なんてシズちゃんは知らなくていいよ。なんかめんどくさい。それよりなんでシズちゃんがここにいるかだ。
シズちゃんは用がないときはこない。絶対こない死んでもこない。俺が言うんだから間違いない。だからこそ何か用があるはずなんだ。
「臨也。立て」
「え?」
「いいから立て」
「…よくわかんないけど、立てばいいんでしょ」
いきなり立てだなんて何のつもりだ。そしてなぜ人の質問に答えない。
シズちゃんは俺が立つなり腕を引いて無理矢理寝室へと連行していった。うわ、こんなに我が物顔で寝室に連れ込む人初めて見たよ。投げるように俺はベッドの上に横たわされ、その上にシズちゃんが覆い被さった。
「…シーズーちゃーん?どういうことかな?」
「俺は考えた。普通にしてたらつまらねぇと」
「いや、何の話?」
「この数週間、俺なりに悩んでた」
おいちょっと人の話聞けよ。あと普通に俺のベルトとるなズボンおろすな下着剥ぎ取るな!
流れるように下半身だけすべて取り払われた。あ、嘘。靴下ははいたままだ。
ここまできたらヤることはひとつしかない。会って数分でヤっちゃうとか何なのセフレなの?いや、セフレでもさすがにそれはないよ。
「シズちゃん、何を悩んでたか知らないけどこの状態を激しく何とかしたいんだけどな」
「臨也、俺は決めた」
「うん。お願いだから人の話聞かない?」
「俺は今日から二週間、毎日手前とセックスする」
「………はぁ!?」
俺の嫌な予感当たったよ!
「ちょっと待ってどうしてそうなった!」
「ヤってみたかったんだよ。男の夢だろ」
「ごめん俺も男だけどそう思ったことは一度もない」
「そのために何週間も我慢してたんだ。今日からヤるぞ今すぐヤるぞ」
「ねぇ何でそんなに人の話聞かないの!?ひァッ!?」
ぎゅうっ、と自身を握りこまれた。そのまま上下に擦られる。久々の感触に体は敏感だ。
「や、アァ、やめ…っ」
「楽しみだろ、こういうコト好きだもんなぁ?」
「イヤ、もうでる!でるから、やめてっ」
「ずいぶんと早いな。イっちまえよ」
ここ最近ご無沙汰だったし早いのは当たり前だ。それから数度扱かれただけで俺はイってしまった。シズちゃんは手にべったりとついた俺の精液を眺めたあと、ぺろりと舐めた。
「濃い…。ひとりでシなかったんだな」
「舐めるな黙れもう帰れ!」
「何言ってんだ?今からヤるって言っただろ」
「や、やだってばー!」
俺の意見完全無視なシズちゃん曰く二週間連続セックス計画1日目。1日目は軽くと1回中出しされて終わった。
…俺、明日からどうなるの?