私に触れるその指先は熱かった。
吐息は欲を孕んでいて、全てが官能的で、
「…ま、って!」
「はい、?」
―――おかしくなりそう。
触れたところが、全て性感帯に変わる。
まるで自分の身体じゃないみたいに、彼が触れると、跳ねて、震える。
「バ、バーナビー、」
この先を想像して、震える手で彼の腕に触れた。
「怖い?」
汗ばんだ額にくっついた髪を払って、頬を撫でられて、笑って
「少し……うそ、だいぶ、」
「大丈夫ですよ。だって―――」
その手は私の下腹部へ。
「っ!ゃ、――ッあ、」
「すごく、濡れてる…」
もう一度、触れて、入って、宥めて、また、私の知らない、私の声がする。
「ん、…ぁ、」
「名前…?僕も限界なんですが」
キスをして、酸素の共有。最後に唇をぺろりと舐めて、お願いされて、腹を括った。
「…すごく、痛そう」
この人で良かった。
「なるべく、努力はしますよ」
私を見る優しい目に、もう何でもいいやって思えるくらいに好きだから。