求める度に、その身体は悦んでいるのに。

「――…名前、っ」
「う、ン……ひ、ァ!」

正常位で繋がったまま、その白い腕を掴んで引き寄せた。すっかり力の抜けた身体はいとも簡単に思い通りになる。
近くなった身体と身体。汗ばんだ背中に手を回して、逃がさないように。

「これ、嫌…っ、バーナビー!」
「何故?」

貴女の感じている顔が間近で見れて、とても良い眺めですよ。
わざと意地悪くそう囁くと歪む顔。でもそれは嫌悪じゃない。羞恥だ。

「さいてー…っ、ゃ…ァ、!」
「…っ、なんとでも、」

僕のをくわえ込んでいるソコは、こんなにも潤って離さないのに。突き上げれば、答えるようにその身体はしなるのに。その可愛らしい唇からは、甘い言葉は無い。

「ぁ、や、やだ、バーナ、ビ、」
「イイ、ですか?」
「……ッ、うるさい…っ」

背中に走る爪の痛みに、絶頂が近いことを知る。目の前で揺れる乳房に噛みつくと、彼女はまた、淫らに啼いた。

「やだ、ッ、あ、っ」
「――…うるさいのは、貴女ですよ」

意味があるのかも分からない行為に嫌気がさして、でもまた求めるのはこれで何度目だろう。確かに彼女の身体は、俺を求めているのに。

そして今日も、その生意気な唇を塞いだ。



(愛してしまってからではもう遅い)



御題:空想アリア




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