まず、この世界は作中でほとんと説明した通り、死の世界へ行く1つ前の世界です。
生前何か、未練を残した者、特に若い者がその未練を断ち切るために用意された世界。まぁ、そのまんまですね。
最後の柱の先、「死の世界へ行く」のか「生き返る」のかは、皆さんのご想像にお任せ致します。
また「トオル」の存在。
気づいていらっしゃると思いますが、斗織と同一人物です。
茉樹のことが好きだった斗織は、茉樹に告白するが返事をもらう前に、茉樹は死んでしまった。
後を追うように、斗織も死にました。
斗織の未練は「茉樹と両思いになれなかったこと」。茉樹とは元々両思いだったわけですから、普通にしていればその未練は断ち切れるはずだった。
けれども茉樹は燐のことを好きになってしまった。
結果、斗織はフラれてしまい、茉樹は未練を断ち切ることができたが、斗織は未練を断ち切ることができなかった。
まだ未練が残っている斗織は、またこの死の1つ前の世界に来て茉樹と出会います。
ここでうまくいけば茉樹と両思いになり、斗織の未練は消え去るわけですが、やはり燐もいるので断ち切れず…という無限ループになります。
Fourの最初の「僕は知っている」というのは、斗織が全て知っている…何度も世界を体験している、という意味です。
ですが最後、1つ前の世界で茉樹が初めて出会った人物が燐→斗織になりました。
前と全く同じではなく、多少は変化があるのでもしかしたら斗織と茉樹が両思いになれる日は来るのかもしれません。
あ、ちなみにそれぞれの章の最初
○○世界
というのは慣用句になっています(もちろん世界は違うよ!)
例えますと「血に啼く世界」の血に啼くというのは、血を吐くほど悲しく激しくなくこと(ホトトギスなどに使われます)で、ここでは丹那のことを指しています。
こんな感じで色々と考えてみました(白の何もない世界はまた違いますが)。
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