気付けば深夜だ。
ふわふわする思考の中、隣には訳の分からない言葉を呻くようにして机にうつ伏せている晴矢。コンビニで酒と適当につまみを買い込んできたが見事に酔いつぶれてしまった。これは明日の朝は覚悟しなければならないな…

ソファに置いてあるクッションと寝室から毛布を持ってきて、晴矢に声をかけるがうーうー言うだけなので床にゆっくり、ゆっくりと寝かせる。すると虚ろな金色が私の姿を捕らえた。

「ふうすけ」

明らかに欲情の色を映す金色の瞳に私は動くことが出来なかった。晴矢の瞳は不思議だ。目があって、見つめるだけでもう抜け出せないような、逃げ出すことが出来ないような、強く美しい瞳をしているのだ。私の腕をさすりながら身体をくっつけようとしてくる晴矢をやんわり制して、毛布をかけてやろうとするが、それを許さないのは晴矢だ。これは完全に悪酔いである。

「ヤろうぜ、なぁ」

「馬鹿だね。こんな状態の君相手に出来るわけがないだろう」

「はぁ?オレがいいって言ってんの、オレのこと大好きなクセに」

「聞き分けのない子だね、君だって私について行けないクセに」

不満そうに口を尖らせる晴矢に苦く笑みをつくり、そっと唇を寄せる。本音を言えばこんな晴矢に発情しない訳がない。我慢出来ているのは晴矢を本当に愛しているからだ。

「愛の成せる業だな」

「…人の心を勝手に読むな」

「全部口に出てるっての。お前こそめちゃくちゃ酔ってんじゃね?」

ニヤニヤしながらまた新しく缶を開ける晴矢、懲りない奴だ。その金色の瞳から、晴矢から逃げ出すことは私には到底不可能だろう、晴矢が大好きで、心底愛している私には。









遅くなりましたがエヌタさんお誕生日おめでとうございましたー!!
とても格好いい風介と女々しくない晴矢のホモ…目指した結果、いつもと変わらずな風介さんとただの悪酔いした可っ愛いくない晴矢の誘い受けになってしまった…
想像(もしかしたら期待)を絶してしまったかもしれませんが、お祝い心はめちゃくちゃ詰まってます。詰めてます。わざわざリクエストも答えていただきありがとうございました(^^)

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