南雲さんが♀


この間までじりじりと太陽が照り続け暑い毎日だったが最近は朝も夕方も冷え込むようになってきた。
暑い夏場はてんで駄目だが寒いのが別に苦手というわけでもない私は上着はまだTシャツの上に指定のシャツ一枚を着て登校している。晴矢には見ているだけで寒いと言われたが。反対に晴矢は意外と冷え性で寒がりだ。

「すまない、待たせた」

「うー…さむい、早く帰っぞ…」

部活もあるため帰る頃には既に辺りは真っ暗だ。更に冷え込んでいるため晴矢は私を待っている間ずっと手を擦り合わせていた。するりと手を繋ぐと、いつもは温かい晴矢の手がとても冷たい。
なんだかすごく罪悪感だ…と思っていると、晴矢がぴったりと寄ってきた。

「ん?」

「んー……」

「何か飲む?」

「ん」

自動販売機で温かいミルクティーを買って晴矢に手渡す。晴矢はこのミルクティーが好きだ。自動販売機の隣の石段に2人で腰掛けた。よほど寒いのか晴矢は相変わらず私にぴったりくっついてこくこく飲んでいる。

「あったけぇー」

「一口」

「はい」

受け取った瞬間に指先からじんわりと温もりが伝わってきて、なんだか少しだけ幸せな気分。ミルクティーは私には甘すぎた。今日学校で何があった、とかそういえばアイツ彼氏出来たんだって、とか晴矢が話すことを聞きながら、ふと思った。

晴矢と結婚、したいな。

瞬間、自分で恥ずかしくなった。風介?と覗き込んでくる晴矢。あ、可愛い。
子どもの恋愛は続かない、なんて。私たちはまだ学生で、所詮子どもなわけだけど、私は晴矢以上に好きになれる人なんて見つけられる自信がないよ。

「晴矢」

「なに?」

「好き」

「……はっ!?」

途端に顔を真っ赤にさせる晴矢が愛おしい。晴矢と結婚出来たら仕事も頑張って、子どもが出来たら今まで以上に頑張る。晴矢には専業主婦になってほしいな。晴矢も子どもも必ず幸せにしてみせるさ。

「何今更言い出して…」

「本当のことを言っただけだ」

「ばあか、あたしも…だ、大好きだし」

真っ赤な顔を隠すように俯いて、こて、と私の方に頭を預けてくる晴矢の髪の毛を掬いながら、心の中で誓った、ある10月の夜。













なゆたんお誕生日おめでとおお!!
涼南♀勝手に高校生でお祝いですっ
私がミルクティー飲む晴矢ちゃんが書きたかったとか…^^
こんなのでよろしければもらっちゃってくださーい(^o^)

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