※とことん甘い
※涼野キャラ違う
「晴矢」
風介はオレと2人になるとガラリと雰囲気もキャラも変わってしまう。それはオレが風介の、こ、恋人、というやつだからで、最初はオレの片思いだと思っていただけに風介から告白されたときは思わず泣いてしまった。格好悪い。泣きじゃくるオレを見た風介のオロオロした顔は今思い出すと笑えるのだが、そっとオレを抱き締めてくれたからまた涙が溢れた。…そんな恥ずかしい思い出話は置いといて。
「晴矢」
「なんだよ」
「何を考えているんだ」
「…別に、何も」
「嘘つき」
オレがふかふかの長椅子に座って寛いでいると風介がさも当然というように隣に座ってじゃれついてくる。さっきからオレの髪の毛を指に絡めたり頬をつついてくる、なんなんだよ。…嫌じゃないけど。
「何もねーって」
「嘘だよ」
「何でだよ」
「晴矢のことなら何でも分かるよ」
何故か真剣な目で見つめてくるから、風介の綺麗な深緑色の瞳から目が離せない。どきんどきんと心臓がやかましい。風介といるといつでも心拍が急速してしまうのだ、いつまでたっても。
「言ってごらん」
「…やだ」
「どうして」
「……」
「言いたくない?」
深緑色の瞳が哀しげに揺れてしまった。そんな瞳は見たくない、せっかく綺麗なのに。でも恥ずかしいから風介に思いっきり抱き付いてやった。顔が見えないように。
「お前のことっ」
考えてたんだよばーか。
すると風介は満足そうに、ふふんと笑って抱きしめ返してきた。
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甘いの大好きです
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