手帳用として先ごろ売り出されたon book(おんぶっく)は、文具店のほか書店の手帳売り場でも販売される油性ボールペンと0.5mmシャーペン。
これは手帳の表紙や背表紙に直接差して携帯する製品で、ペン挿しの有無を問わず、表紙=平面上で不安定にならないよう「まめ型(二点接触型)」軸を採用し、クリップを尾端に設けてはみ出ないよう配慮されたもの。日本製?
軸長133mm,6.6〜6.8g。A6判(105×148)以上の手帳に取りつけられます。
軸断面は半円に凹みをつけたような形で、その軸形は先端付近まで変わりません。
机上筆記と違って手帳に書きつけるときは不安定な姿勢が多く、握る位置が一定しないことを考慮したためでしょうか。- ボールペンBC-OB
ノック式、側面のボタンでノック解除。
表紙に差す際にボタンが押されてノック解除されることがあり、コツをつかめば差すと同時に解除できたりします。
表紙に差しているあいだは解除ボタンが常に押されていますが、ノックを防げるわけではないようです。
替芯は同社リポーターコンパクト用BR-SF芯でインクは4色。
字幅は標準的なF(0.7mm)ですが手帳用であればEF(0.5mm)が良かった。無難な選択はときに中途半端。 - シャーペンSH-OB
スリーヴはフルスライド。
ノックボタンは外れにくく紛失を防いでおり、そのてっぺんには孔があってニャッキ顔。ボールペンと見分けられます。
消しゴムは細かく消せる半月形、しかし内部に埋まっている部分が使えないため多用するには心もとなく、また、消しゴムを失くすとノックボタンの孔から芯が漏れ落ちます。
背表紙の隙間はページを閉じるとクリップを挟んで締まり、抜けにくくなります。
差し込みにくくもなるので、手帳を閉じてからペンを差す人はその手順を改めるか表紙に差すといいようです。
クリップはコクヨ測量野帳(6.5mm厚)の背表紙や縦開きリングメモにも装着可能で、2.3mm厚まで挟めるとのこと。
モノゼロにこのクリップを移植できないものか。
気になるのは耐久性。手帳に差すと軸のつなぎ目に負担がかかり、また、外側に差す形式なのでペンがポケット生地などに引っかかりやすくなります。
折れる気配はまったくありませんし、まめ型軸が表紙との隙間を無くして引っかかる可能性を減らしているとはいえ、あんまり手荒には扱えないでしょう。
手帳の内側に挟みこむならそんな心配もなくなるうえ、しおり代わりにもなるので、ソフトカバーやリングノートを使っている場合は内側に挟むといいかもしれません。
往年の同社Zoom606のような薄型もクリップ位置を変えて再発してもらいたいところ。
おんぶっくはペンを頻繁に使う人はもちろん、使用頻度は低いけれどペンを携帯しないわけにはいかない人や、ペンをすぐに失くしてしまう人にもいいんじゃないでしょうか。
B7判(91×128)とは軸長が合いませんが、ちょっと大きなカバーがつくダイゴードット手帳にはぴったり。これの背表紙におんぶっくボールペンをノックしたまま差してページを閉じると、それだけでノック解除されます。
モレスキンでは解除されないことが多いのにドット手帳は成功率が高く、これ用に設計されたと思えるほど。
※シャーペンをロルバーンの表紙に挿しっぱなしにして半年以上経ちましたが、折損の徴候は見られません。大丈夫そうです。