※ べるぜでfateネタwww (パロに非ず)


契約者たち



「アギエルさん、待ってましたよ俺」
 古市が鼻の穴に例のティッシュを詰め込みながら、顔を見た途端に土下座した。謝られる覚えはないがアギエルとしても土下座されるのは悪い気分じゃない。ニヤリといつものように歪んだ笑みを浮かべた。
「へえ…、アタシを待ってたっての? 面白いヤツ」
 古市貴之。彼は魔界の、しかもベヘモット師団レベルの高等な魔族と連結して仮契約できる数少ない人間だ。契約は古市にばかり有利なものとなり、悪魔たちとしてはあまりおいしくないのだけれど、古市の回りが実に愉快だ。筆頭はその友人の男鹿の存在だろう。魔王の子供と契約したというのだから。だから古市自体が闘いに赴かなくてもそれに伴う何かが古市の回りには転がっている。戦いという名の混沌。まさに悪魔たちが願う感情のぶつかり。
「で? 何の用?」
「はいっ、魔力の供給なんかは、俺と契約してて必要ですよね?!」
「あればいいけど、アンタ魔力なんてないじゃんよー」
 予想通りの答え。古市はガッツポーズした。心の中だけで。

 古市は図書館で見つけたのだ。魔術書と呼ばれる古ぼけた本があった。その本はガラス戸の中にしまわれており、長年誰からも読まれた形跡のないものだった。図書館の係りの人に聞いてみた。ガラス戸に入っている本はなんなのか、と。すると、答えはこの図書館で貯蔵された大事な本なので、図書室内で読むことはできるけれど持ち出しは禁止のものであり、それを指し示すようにガラス戸には例外なく鍵がかかっているということであった。見るのが構わないのであれば見てみたいので鍵を開けてほしいというと、係りの人は快く開けてくれた。そういう人は本当に数少ないのだと笑顔すら溢して。古市は室内でガラス戸の中の本をペラペラとめくった。実をいうと真面目なつもりなんてなかった。ただの時間潰し的な感じでこの図書館に来たのだ。それをいったら係りの人はガッカリしてくれそうなので口を噤むことにする。古市自身は男鹿のあれやこれやに深い関わりを持っているつもりはなかった。ベル坊を選んだ時点で男鹿は深く関わっている。それだけのことだ。その男鹿とはただの腐れ縁で、古市はそれでも魔法とか魔力とか魔術とか、魔のついた本をいつの間にか探している自分に気づいた。そう、ただ巻き込まれただけだとして、ほっとけないのが友達ってヤツなんだろう。お互いに。守る人と守られる人。それだけの関係かもしれないけれど。時に男鹿は古市を強いといってくれたりもするけれど。
 そんなこんなで見つけた。古い文献だがちゃんと読めるものだった。古市は自分や男鹿に関係がありそうなものをパラパラをめくって探していく。殆どが神話みたいなものだった。くだらない。それでも諦めきれないのはなぜだろうか。答えはここにない。それを何度も、何十冊もめくり、ようやく気になるものを見つけた。
「こ、これは────…」


 古市はニヤッと笑った。アギエルは不思議そうに首を傾げる。魔力の上げ方でも学んだのだろうか。それならば憑依した際にすぐ絶対値がアギエルの中に流れ込んでくるはずである。しかし古市が魔力を強めた様子も、強くなったらしい様子も見てとれない。分からなかった。
「なーーに?」
「俺がアギエルさんに魔力を渡します。その方法を見つけたんです」
 きっぱりと言い切った。お前に魔力があるとは思えないが。しかし、確かに好きに扱うことはできないが男鹿や邦枝の近くにいる彼は、実をいうと魔力を強めつつあるのだ。それを渡す方法を見つけたというのか。それはおいしい話である。アギエルは興味をそそられて笑った。
「じゃー、頂戴よ」
「いいですよ。脱いでください」
「はっ??」
「はっ? じゃなくて、服を。です」
 いわれている意味が分からない。アギエルは嫌な顔をして睨みつけた。方法などといったが眉唾なのではないか。アギエルでさえ訝る。それほどに古市の言葉はあやしい。
「方法ってなんなのさ? 意味わかんない」
「あれ、知らないんですか?」
 古市は傍らに置かれたカバンから、ガサガサと勿体ぶった所作で紙を取り出した。文献のコピーである。
「日本語読めるか分かりませんけど、ここに書いてあります。『粘膜と粘膜で魔力を伝うことができる』とあります。つまり、分かりますね?」
「いや分からんけど」
 即答。アギエルは呆れたような顔をして古市を見ている。古市は困ったようにアギエルを見つめた。相変わらず見た目エロき悪魔女…。この人となら粘膜プレイしたい…! 古市の胸は張り裂けそうだった。
「だって、アタシら思念体っしょ」
「──…あ」


14.12.08

昨日からフェイト始めたのでこんなネタをば。
もちろんまだまだ終わらない。同人ゲームなのに面白いね、なかなか。

サーヴァントと悪魔たちはなんかは似てるなとか。まあたいして似てないんだけどね。
キャラにハマれれば話とか書くと思う。一応。


ちなみに、このどうでもいい話はヤっちゃうバージョンがあってもいいんじゃないかと思う。読みたい人がいたら書くかも。なんかアギエルって絶対攻めだよね。一番は葵ちゃんと双頭でグチュグチュになればいいよ!w
最低ですみません。。。。。

2014/12/08 21:51:05