暑いときはむしりたくなりますよねって誰もが思ってませんかあ?の訓


 夏の暑い日。蝉の声がうるさくてうるさくて気が狂いそうなそんな日。やはり万屋のメンバーは空を見ないようにしながら扇風機の前に陣取っていた。だがしかしパワーの差で万年ヒロインと豪語する神楽が最終的に陣取り合戦に勝利。つまりはメガネと天パは汗だくになりつつ死に損なうわけだが。
「毎年暑くなってね?これもしかしたらあれかもしんねーぞ、毎年少しずつあれじゃねーか?お?」
「何アル」
 言葉のつながらぬ暑さにかまけた脳はただひたすらにもやもや感を残す。暑いことはそれだけで苦行だ。脳からはすべてを奪い、体からは体力も栄養素も奪う。金のない彼らはヒイヒイと生きるだけで精一杯なのだ。
「水風呂いれませんか?」
「なっ…?!!」
「なんだとぉう!早くいえやクソメガネ」
 今更なことすら忘れていること悲しい脳内とろけっぷり。元々とかいうツッコミだけは今は言うな。まあ言われても聞かないけど。垂れ流す汗など忘れて風呂場へ走る。このときは何よりも幸せで、やさしい気持ちになれる。小さな風呂場に、念のため洗剤をザバザバやってから洗い流す。ピカピカツルピカハゲ丸よりもピカってる状態の風呂桶に水を心置きなくを流し込む。流れる水の音すら耳に心地好くひびく。むしろ今は水と一体化し、水と結婚したい水ラブな気持ちだ。銀時は流れる汗をその心地よい中でしたり顔のまま拭った。その流れは心までもを洗う夢心地。銀時は仲間たちの方へと振り返る。

「…さて」
 いつになくまじめな様子だった。大きな問題がまだ残っている。最初にこの風呂から冷たい、つめたァーい風呂にダイブすることを許される権利者。万屋の風呂はクソ狭い。つまりは、一人ずつしか入ることは不可能。というよりか新八と銀時ならばまだしも、神楽は念のため女子なので。水着装着にすると垢がどうなのかな?という問題もあり、一人ではいるべき。
「じゃんけぇえええん、」
「じゃんけぇええーん、けんちゃーーーん」
 決めるのが嫌なのか負けるのが嫌なのか、じゃんけんすらまともに始まらない。最初はグーと言っていないと、パーを出され負けるのだ。それだけ三人は暑さから逃れるためにじゃんけんにも真剣だ。
「ぬららららァ!!!」
 銀時と神楽のドタマががっつんと音を高く当て、新八は銀時の蹴りがヒットしノックアウト。あとは神楽と銀時との一騎打ちの様相。二人は気合を込め構え直す。どこまでもマジな展開。じゃんけんはいつの間にか消えてなくなったようだ。しかし問題はこの暑さ。熱い展開に暑さもMAX。つまりはボーッとなって、汗もダラダラでフラフラなわけで、それは水とか水とか水とかのことしかほぼ考えられない危険思考になってしまうのである。
「銀ちゃん!女子にやさしくするアルよ!」
「女子はボンキュッボンがアルヨロシ!すなわち、てめーは女子じゃねエエエ!女児だこのファザコン娘ェ!」
 構えてからの決まり手はほんの瞬時の差。攻撃と呼吸のほんの小さな差。攻撃よりも先にドボン。つまりバトルっ気のせいで脱ぎ遅れ飛び遅れ、女子だったゆえに脱げなかった神楽は、水の中にドボンとダイブした素っ裸の銀時のパーマ頭が浮かぶ様を見ていた。恨みたっぷりの目で。

「やっぱ、キンタマ冷やさねぇと熱冷めねぇわ。ただ、冷やしすぎても縮み上がっちまうから、よいこのみんなは気をつけるんだゼ☆」


14.10.11

銀魂の金玉な話ではないんだけど
今まだ11巻とか読んでるので。

これが銀さんたちらしい。
ただ、こんなん書いてて誰が喜ぶんだよっていうのもあるけどな。原作にはかなり近いところかなと。
さっちゃんと銀ちゃんのラボーな話(?)もええな。あとお妙さんとゴリ。番外はよくありきの沖田と神楽かにゃ?。ちなみに僕はゴリ、マダオ、銀さん、エリザベス辺りが好きかなぁと思う。

そのうち同人ネタちゃんとやろう。
銀魂作品増やして、ランキング入れたいと思います。ただしギャグでなければおケツ掘りなネタはやりません。絶対。
BLとかの話は振らないでくださいネw

2014/10/11 11:29:23