お医者様の夜明け前


外科医ハレ×内科医アレ




 もうすぐ夜が明ける。連続夜勤は後三日。ふぅ、と溜め息をついたアレルヤが、突然姿を消した。腕を引かれ、ある個室に連れ込まれたのだ。
 顔を確認するよりも声を上げるよりも先に、後ろから口元を押さえられ壁と相手とに挟まれ自由が利かなくなる。

「んんっ!?」
「あんま声出すなよ、アレルヤ先生。使わなくても人は通るんだからな」

 その声は外科医ハレルヤのものだった。内科医のアレルヤとは院内抗争を象徴するような間柄だ。
 ハレルヤが連れ込んだ個室とは車椅子でも利用できるような広いトイレで、廊下との間にはスライド式のドア一枚しかない。
 こんなところでなにを。警戒するアレルヤを余所にハレルヤはアレルヤの服のボタンを片手で器用に外していった。
 ハレルヤの目的に気付いたアレルヤが抵抗するもボタンはすべて外され、下着をずり下ろされ、豊かな胸がぷるりと姿を現した。

「最近夜勤ばっかみたいだから、ご無沙汰だろ? 自分で慰めてもないだろうしな」
「んっ、んぅぅん」
「もう硬くなってるな。襲われて興奮してるのか? それとも野外がいいのか?」
「んん、ん……んぅ……」

 胸を優しく揉まれ掴まれ、乳首を悪戯に押され摘まれる。確かに久し振りなこの行為。体の奥底で僅かにくすぶっていた快楽への欲が一気に駆け上がってくる。
 胸への愛撫と高まっていく熱にアレルヤが抵抗を忘れていると、胸から離れたハレルヤの手が白衣をめくりあげスカートに挟み、そのスカートもたくしあげてしまった。
 現れたのはレースを使ったサイドが紐のショーツで、アレルヤは腰を突き出すような自分の格好に気付き顔を赤くする。

「紐パンかよ、エロいなあ。禁欲生活は刺激が足りなかったか? 今回のはいい刺激になったろ。もうビショビショだからなあ」
「ん! んんん!」

 片方の紐を解くとアレルヤの桃尻が露わになった。ハレルヤの言うとおりソコは濡れていて、ショーツとの間に糸を引いている。
 ヒクヒクと誘うソコを確認したハレルヤは人差し指をあてた。吸い付くようなソコに気をよくして指をすべて突き入れると、アレルヤの体がビクリと跳ね、ソコは食い千切らんばかりに締め付ける。
 指を動かせばソコは喜ぶように蠢き、更に奥にと引きずり込もうとする。トロトロとした愛液の量が増し、アレルヤが無意識に自ら腰を振り始めた。

「んふう! ん、ふっ、ふむう!!」
「キツい……やっぱ、自分でいじったりはしてなかったみたいだな。まだ一本だってのに凄い締め付け。飢えてたんだなあ」

 すぐにその飢え、満たしてやるからな。
 そう言ってハレルヤは一度指を抜き、今度は三本にまで増やして一気に突き入れた。バラバラにナカを掻き乱す指に体は何度も跳ねる。

「んんう! ん、うん、んふうぅ! ん、うん、ん、ん、ん……んふぅぅぅぅっ!!」
「お、イったか。ダラダラ零してもったいねえなあ」

 ポタポタと零れ、床を汚していくのを見て素直にそう思った。指を引き抜くと更に零れ落ち伝い落ちていく。
 ハレルヤがズボンから自身を取り出し、そそり立つその先端をアレルヤにあてる。グチュリとイヤラシイ音をたてて先端がソコを押し広げた。
 ズチュチュ、グチ。狭いが濡れたソコは抵抗することなく受け入れ、ハレルヤのモノはすべておさめられた。

「んふうっ!! ん、ぅぅん……!」
「……っは! 最高。やっぱ、お前のナカは良いなあ。このままイっちまいそうだ」
「んぅ……ん……ふぅ、ん……」

 しばらくそのままでいた二人だが、アレルヤの腰がピクリと僅かに動いた。それを合図にハレルヤはアレルヤの腰を両手で掴み、激しく腰を打ち付ける。

「ああぁぁ! あ、あひぁ、ひぅ、ひ、ひぃぅ! ふぁう、んっぁ、はぁぁぁぁん!」

 ジュプ、ズチュ、ズチ、チュプン。卑猥な声と音が個室の中を満たし、それは扉を隔てた廊下にまで届いた。

「声、聞こえるぞっ!」
「むり、むり、そんなっあ! あ、もう、もぅイく、イ、イっちゃ、イっちゃう……!」
「イけ、よ。……っわるいな」
「あ! イくっ! イくっ、イくっ、イ、や、ぁっあぁぁぁぁぁぁ!!」
「っ……く、」

 強く締め付けながら絶頂したアレルヤのナカに、ハレルヤが熱い欲を吐き出した。
 一滴残らず注ぎ込み、意識を飛ばしたアレルヤを抱きかかえるハレルヤは満足げな表情を浮かべていた。


 意識を取り戻したアレルヤはその後すぐハレルヤから離れ更衣室にいた。帰宅しようと着替える途中でその動きがピタリと止まる。

 ――処理はしたって言ってたのに……!

 ナカから漏れ出た感覚にアレルヤの頬が赤くなった。あんな場所で十分な処理はできないだろうが、それでも怒りはおさまらない。

 ――ハレルヤのバカ! 今度の休みはシな……っ一回しかシないんだから!

 無理矢理でも拒めないし、怒っていても求めてしまう。忙しい二人。時間のすれ違う二人だが、一つ屋根の下、恋人生活は、良好。




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