不器用な彼
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朝早くから旅に出る私

旅に出ようと思ったのは、思い付き。
旅を続けているうちにいろんな人に出会った。
そんな中でも私はある不器用な人に出会った

「よぉ、廻影」
『久しぶりだね、再不斬』

彼は桃地再不斬。
霧隠れの抜け忍である。彼と出会ったのは2年前の秋

怪我を負っていたので私は見ず知らずの彼を助けた。
最初は悪人顔した人だと思った。でも、彼はとても不器用な人だった
気持ちを伝えようとしても、彼は中々うまく言い出せないタイプ。

「まだ、旅を続けるのか?」
『うん、何か問題でもあるの?』
「いや、無いが・・・」
『?』
「・・・・何でもねぇ」
『・・・・・』

これは自分の解釈だが、もしかしたら彼は私の事を心配してくれているのでは
ないかと思う。

前はちょっとしか会えなかったが、最近では偶然にしても
会う回数が多い。

『・・・再不斬』
「何だ?」
『さっきの、・・・聞いてもいい?』
「・・・・・・・・あぁ」
『ありがとう』

彼は少しだけ照れ臭そうにそっぽを向いて、私にこういった

「・・・・俺と一緒に来ないか?」
『え・・・?』
「お前だけだと心配なんだよ・・・」
『・・・・再不斬』

彼は嘘なんかついていない。
彼のまっすぐな瞳が私の目を見る
やっぱり、彼は私の事を心配してくれていたのだ。

「どうなんだよ?」
『・・・いいの?私迷惑じゃ・・・』
「気に入った女を迷惑だと思わねぇよ」
『え、どういう事?・・・』
「・・・・・」
『・・・・・・・』

・・・・私は何か勘違いしているに違いない。
再不斬が・・・そんなわけ・・・

「あー、くっそ・・」
『ざ、再不斬?』
「廻影」
『うん』
「・・・・好きだ」
『・・・・・ええっ?!///』

まさか、再不斬が私の事を好きになるなんて思わなかった。
いや、それよりも私の願いだったかもしれない。

私は再不斬の事が好きだったんだと・・・。

「・・・廻影、どうしたい?」
『いいの?・・本当に?』
「あぁ、本当だ」
『嬉しい・・!・・・私もね、再不斬の事好きだよ』

すると、再不斬は廻影の腕を掴んでそのまま自分の腕の
中に閉じ込めた。

「バーカ、・・・とっくに知ってる///」
『・・・・っ///』

彼の顔がどんどん近ずいてくる。
そして、そっと触れるだけのキスをした。


不器用な彼の愛の言葉




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