「なぁ、テツ」
「なんですか?青峰君」
「 伊月とは何処までいったんだ?」
「・・・・・・・・・・」
「いでっ、テツ!お前無言でイグナイトシュートするなよ!!いででっ!」
「そんなにいってません」
「そうなのか?つーか、どこまで 伊月の事知るようになったんだ?」
「ですから・・・・・え?」
「いや、だから 伊月の事を何処まで知ったんだよ?」
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・て、テツ?」
「青峰君」
「お、おう」
「お先に失礼します」
「え、あ、ちょ、おい!テツ!!(汗)」
君との距離は近い
僕と 伊月は恋人同士です。
恋人なら相手の事をちゃんと理解してるはずです
・・・・・・しかし、 伊月と僕は付き合ったにも関わらず
部活が忙しくて学校でもすれ違う事がなかった。
" 伊月の事を何処まで知ったんだよ?"
青峰君の言葉が僕の頭の中で何度も何度も続いている
何故、何度もその言葉が続いてるのか・・・・答えは簡単だった。
僕は 伊月の事をちゃんと理解してると思っていました。
しかしそれは、大きな間違いでした
何故なら、僕は 伊月の好きな物しか知らないからです
伊月とはどんな人物か・・・・
そんな事を言われたら僕はきちんとした答えを答えられない。
僕から告白のに、好きな子の特徴を詳しく知らないんじゃ
僕は 伊月の恋人失格です。
だから、今からでも知るために僕は 伊月のいる場所へと向かった。
「はぁ、はぁ、・・・」
ここは屋上
伊月はたまに授業を抜け出してはここで昼寝をしてさぼっている。
辺りを見渡す黒子
しかし、黒子の視界には 伊月はいない・・・・
帰ろうとしたその時
『テツヤ』
「!!」
どこから現れたのか分からないが、僕の探していた恋人が目の前にいた。
『どうしたの?顔色が伺えないけど』
「あの、 伊月」
『何?』
「その、・・・」
『うん』
「 伊月はどこまで僕の事を知っていますか?」
『・・・・・私?』
「はい」
『・・・・・・あのね、テツヤ』
「はい」
『・・・実は私、あまりテツヤの事・・・理解してないの』
「え?」
『つ、つまりね・・・テツヤの事何も知らないの・・・で、でも!これからテツヤの事沢山知るから!!』
「・・・・・・」
知らなかった
伊月も僕と同じ何も知らない・・・
黒子はなんだかホッとしたような気分に陥った
『だ、ダメかな?』
「 伊月」
『はい!』
「僕も貴方の事沢山知りたいです。だから、部活などで忙しくなるでしょうが・・・少しづつ互いを知っていきましょう」
『・・・・・・テツヤ』
伊月は少し泣きそうな顔をしましたが、その後キラキラと輝くような笑顔になった。
伊月、これからもよろしくお願いします。
僕は貴方の事をもっと知りたい
君に近づいた様な気がした
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