2015/12/23 12:23
※ネタバレありなので長編を読んでからの方が良いかと思われます
また長々と語りますがご容赦ください。
暴力描写と、そこから派生するIFでの最終決戦、帝と天下のその後について。
「撃っていいのは、撃たれる覚悟のある奴だけだ!」
そんな台詞がどこかにありましたが。いやマーロウの方は読んでいませんが。
何があれって、当サイトの作中で主人公もその周りも呼吸をするように敵を斬ってて、しかもそれについて深く考える描写がないことについて、
怖いな……という感想を抱かれている方がいらっしゃるかもしれません。
その通りです。
が、しかし、元々のゲームからしてバッサバッサやるタイプの描写であることと、あと時代的に、
「敵?殺して何が悪いの??刃を向けられたらそれはもう殺して良いってことだよ?」
という価値観が主流だっただろうと個人的に思うため、主人公らはまったく悩む様子を見せていません。
人の命は何よりも重い、貴賎を問わず全ての人間の命と人権は等しく守られるべき……というのは、主に19世紀以降の先進国で培われた価値観ではないかと思っています。
たとえば現代戦では帰還兵のPTSDが問題になったりしていますが、それも、
法と権利に守られた現代の平和な価値観と、命のやり取りをする過酷な実際の戦場とのギャップが原因の一旦にあるのでは……
などと、ちょっと思ったりもしています。
命は大切、皆平等の洗礼を浴びて生まれ育った人間が、戦場に放り込まれて今度は、
何も考えずに敵を殺せ!相手にも家族がいるなんて考えてたら引き金引けねーぜHAHAHA!
なんて言われたら、そりゃまぁ病むよなぁ…と。
はい、完全に私見で蛇足なので無視してOKです。
ともかく、常に生と死が隣り合わせにある古代、しかも乱世ではそのへんどうなんでしょー…と思ったりしたわけです。
三国志など古代中国の逸話でも、「死んじゃったもんは仕方ない」とか、「復讐されると厄介だから一族皆殺しにしておこう」とか、
「捕虜にしたけど養えないから穴に放り込んで埋めとこ」みたいな当時の価値観が垣間見えて、現代の価値観を当てはめて考えるとヒェェ…ってなる部分ありますしねw
というわけで自分なりに考えた結果、お話でも、
敵を倒すことに関して深くは掘り下げない、ゲーム的価値観を踏襲させていただきました。
100%個人的好みです。
加えて、終盤の決戦における敵将の生死についても、わりと曖昧にしてあります。
想像にお任せしますというか、どちらでもいいよという感じです。
ワ○ピース風に言うなら、互いに命をかけて全力で戦った結果なのだから生き死には問題じゃない、というやつです。
何より、無双武将は全員ぶった斬ってやったぜ!ヒャッハー!って書ききってしまうのも、ファン的にどうなんだろ…と思ったので。
(個人的にすべての無双武将が好きなので、呂布軍視点とは言え他の武将を貶めて書くのはちょっと心苦しいなというのが本音です)
実際ゲームの呂布伝IFの長安決戦では、武将を倒すとほとんどの武将に討死台詞が出るので、これ…ここで死亡ってことなんかなー…??とは思ってましたが……
でも賈クだけはたぶん生きてます。倒した時の台詞が、討死ではなく逃亡台詞だからですw
さすが世渡り上手!
あと、全ての武将の最期を描くと、フツーにとんでもなく長くなりそうだったので……
ただでさえ最終決戦に5話も使ってるのに……序盤のサクサク展開とは大違いだよ!
個人的妄想なのですが、もし賈文和以外に武将が生き残っていた場合、
はー負けちゃった〜呂布の天下か〜〜もう戦はいいやーとかぼやきながら故郷に帰って安穏と暮らすパターンと、
残兵引き連れて本拠地に帰ったものの呂布が帝になっちゃってどうしようもなくなって呂布に下って、あとは新政権の下でそれなりに活躍&出世するパターンと、
呂布が帝!?許さん!いつか力を蓄えて反乱するぞ!って賊みたくなるパターンと、いろいろ考えられますよねw
よくよく考えると、呂布を仇敵のごとくめっちゃ恨んでいる勢力ってそんなにないのでは?という気がします。
李典のような個人的に呂布に恨みがある武将と、帝を廃したの絶対許さないマンであろう劉備付近はあれですが、あとは勝負の世界というか、
乱世の中で対抗していたから刃を向けていただけで、いざ徹底的に負けたと分かれば案外大人しいのではないかなぁ……と。
夢見すぎでしょうか。
そして、帝の話。
帝はあのあとどうなったのでしょうか……。
@呂布は見逃したけどその周辺の人間が許さず、後顧の憂いを断つために密かに暗殺された。
A呂布の意志を汲んで、本当に見逃された。
2の場合、庶人に落とされて放逐されるのか、どっかの地域で何らかの位を与えられて静かに暮らしていくのか。どうなんでしょうね。
歴史を見ると、前の皇帝が殺された場合と保護されて生かされた場合とでいろいろあるようですが……。
とにかくそんなわけで、もし帝が生き残るのなら安らかに暮らしていくのもいいかもなーと思って作中で捏造描写入れてしまいました。
優しい世界!
あと、呂布が帝になったくだりですが。
これって、簒奪にしても禅譲にしても、やっぱ王朝変わってますよね。
赤の他人が新しい帝になった場合で、元の王朝名そのまま使い続ける例って無いでしょうし……
であれば、新王朝名は何という名前になったのですかね。
いや、無双の呂布なら王朝名などどうでもいい!つって先例をぶち壊すことも考えられますが!
でももし呂布が漢を名乗り続けた場合、もし劉備が生き残っていたらそれを許すのか、ちょっと気になりますよね。
いやぁ妄想が尽きない!!
そんなわけで。
長々と語ってしまいましたが、いろいろ気になる点は沢山あるのです!
長編もあと三話で終わりです。
完全に蛇足感ありますが、最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
短編もあと二個あるので上げます。
それではまた。
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