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花開院流陰陽師



みなさん、こんにちわ。朝の通学を頑張って堪えた月影神夜です。


朝から疲れましたけど放課後まで頑張りましたよ。そして今、清十字団の皆が集まっている教室にいます。


ガラリとドアが開く音がして振り返ると長袖のセーターにマフラーの氷麗がいた。



「神夜ちゃん!今日は何の会議ですか?」
『さあ?』



隣にリクオもいるのに、何で私だけの名前を呼んだのだろう。


そんな疑問が頭を過ったが、今は何やらぶつぶつと呟いている清継くんの方が気になる。お昼に購買で買ったパンを咥えながら清継くんに視線を向けた。



「よし出来た!ふふふ···みんなおどろくなよ」



そんなことを言った清継くんに私達三人は顔を見合わせてパソコンを覗き込んだ。



「何ですこれ」
「フフフ···何に見える?」



わからないから聞いてんだよ。



「日本地図?ノンノン!びっくりこれは「全国妖怪分布図」だ!!化原先生との共作だよ」



化原先生ってあの牛鬼の時の?



「何ー?また清継くん何か作ったの?」



後ろで漫画を読んでいた巻がそう言って「鳥居ー」と後ろを振り返るが、鳥居はカナと一緒に何かをやっていた。なんだ、あれ。



『なにやってんの』



思わずそう問いかけるとくるっと鳥居が振り返って「修行に決まってんじゃん!」と怒鳴られた。


え、何故に怒鳴られた···?



「このマークを見てくれたまえ」



その声に視線をパソコンに移すと、日本地図の上に所々に伸びている棒線。清継くんと化原先生が文献を調べて得た妖怪の出没地域らしい。



「降雨量みたいに棒グラフにも出来るぞ」
「へえー···」



いや私は普通に降雨量を調べたのかと思ったよ。てか、本当妖怪好きだよね。



「こうしてみると西の方が多いんですねぇ。特に京都とか。それに···四国」
「そう!!人口や歴史を考えても四国や中国あたりは妖怪の多発出現地域だ。メジャーどころが東北や関西に多いだけで···」



「マイナーながら妖怪王国と言えるだろうね」立ち上がって言った清継くんに私は『ふーん』と返す。皆がゆらの話題に移ると清継くんは一人、またパソコンに向かっていた。そんな中、ふと外を見たリクオが隣にいる私を呼んだ。



「神夜、あれ···」
『ん?』



パンを咥えながらリクオの指の先に視線を向けると毛倡妓たちの上をフルスピードで飛んでいる鴉天狗。何してんだ。



「総大将ぉ〜!!どこですかぁ〜!!」



そんな声にリクオと顔を見合わせた。



「?組に···また何かあったのか······?」
『さあ······?』



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