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牛頭馬頭密偵隊



あの総会の後───私達は枝垂桜の木の所にいる牛頭丸と馬頭丸の元にいた。



「あぁ!?密偵〜〜!?なんでオレらがそんな事しなきゃなんね〜んだ!?」



まあ、言うと思ったよ。あんただからね。



「君らに頼みたいんだ。それにこれはボク達だけじゃなくて牛鬼の考えでもある」
「そーゆー事じゃねーよ!!テメーの口から直接命令されるってのがムカつくんだよ!!」
「ボク一応若頭なんだけど···」



やっぱダメか···と溜息を吐いた時後ろから「牛頭丸やめんか」という牛鬼の声が聞こえた。振り返るとそこにはこちらに歩いてきている牛鬼の姿。



「我々牛鬼組は武闘派と呼ばれながら「騙し」「操る」『おそれ』の代紋の体現者でもある。密偵には適役だと私がすすめたのだ」



その言葉に牛頭丸は「まーねーたしかにねー」と素直に頷いた。それを見ていたリクオは牛頭丸を指差しながら「牛鬼···考え直そうかな。本当にこの2人で大丈夫?」と言った。そんなリクオに噛みつく牛頭丸。彼は「出来るに決まってんだろぉーが!!」と吠えた。



「よし!じゃあ任せた!やって貰いたいことは2つ。敵の「次の手」と「戦力」これだけ調べてきて欲しい!!」
『これ以上やられない為にも···重要な任務よ。ただし危険だと思ったらすぐに引き返しなさい』
「牛頭丸···あくまで密偵。余計なことはするなよ」
「···わかりましたよ!!やればいいんでしょやれば!」



「ただしオレはテメーの部下じゃねぇ!!牛鬼様の部下だからやるんだ!!」素直じゃない言い方をして密偵へと馬頭丸と共に向かってくれた。


そして翌日。牛頭丸たちが密偵を行っている中、私とリクオと木魚達磨と牛鬼と鴉天狗は一つの部屋へと集まっていた。



「やれやれ···けっきょく何の対策もなしか」
「護衛の強化?無策に等しい!!」



そんな妖怪達の声が部屋の前を通り過ぎる。まあ仕方ない。ここに私達がいることは知らないんだから今の言葉は見逃してやろう、一ツ目。



「内にあっては反勢力。外にあっては他の百鬼夜行の信仰。内憂外患とはこのことですなぁ···」
「無策のようにふるまい味方にも手の内を見せない。そんなとこですかなリクオ様の考えは」
『難しく考えるわね〜』



そう言って私達がリクオに視線を向ける。



「まさか内通者がいると···?」
「そこまでは言ってないよ」



総大将ぬらりひょんの性格を体現しているのは···こっちの姿のときなのかも知れないわね···。



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