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晴れて私とリクオの想いが通じ合った次の日。


まあ、あんなことがありましたから?朝、顔を合わせるのは少し照れくさかったけど、リクオはそんなこと気にしないで「これからよろしく」って笑顔を見せてくれましたよ。


そんなリクオは私の隣でずーんと沈みながら嘆いてますけど。



「カナちゃんは妖怪嫌いなのに───どんな嫌がらせしてんだボクたちは〜!?」



その“ボクたち”とか“嫌がらせ”とかには私も入ってるのか。そりゃ化猫屋に連れて行こうとか実行したのは私だけどさ。


隣でリクオが頭を抱えて嘆いているのを見つめているとドンッと後ろから抱き着かれたような衝撃とお腹に回される腕。



「おはよう」



私が『お〜』とか言いながら後ろを振り返るのと同時にリクオは「かか···カナちゃん!?昨日はごめ···あ、いや···」と言いながらカナから離れた。


あ、ちなみに昨日私は先に帰ったことになってます。朝早くから電話がかかってきてそう誤魔化しといた。


するとカナが私から離れてリクオに近寄りメガネを差し出した。



「メガネ···?ボクの···?」
「捩眼山でひろったの」



そういえばリクオ、どこかでなくしたとか言ってたけど捩眼山でか。


私とリクオが顔を見合わせているとカナが何処か睨むように私たちを見た。



「二人とも。あなたたちにききたいことがあるの」
『「へ···」』
「今までの行動とか思い返してみて···私思ったんだけど、二人がいると···あの人たちがいるの···」



そう言うカナに私とリクオはぎょっとした。



「もしかして···神夜···あなたと···あの人···」



リクオの名前がないぞ、カナ。


てかやばい、バレた···?


リクオと一緒に冷や汗を流しているとずいっとカナの顔が近づいてきてガシッと手を握られた。



「お友達なんでしょ!?」
『は···?』
「えええーー!?」



呆然とする私の横でリクオが叫んだ。



『ちょっ、カナ···?』
「ねぇ!!お願い、今度また会わせて!!」
『よ、よくわかんないけど···何で会いたいの···?』



カナの勢いに少し引きながらそう尋ねると彼女はポゥと頬を赤くした。え···。



「べ、別にい···いいじゃない。神夜には関係ないでしょ」



えええええーー!?私、カナに何かしたっけぇーー!?


リクオもまかさの展開に目を見開いてますよ。



「おねがい〜神夜〜。あの人の名前は〜?」
『し、知らないってば〜』



私はその日、ずっとカナから逃げ回っていた。



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