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- ナノ -



『寒い〜!!』


部屋から出た瞬間冷たい風が顔などに当たって、あたしは体を震わせると急いで部屋へと戻って上着を着てから外へと出る。

予想していた通り外には雪が降っていて······そういえばナミが冬島が近いと言っていたことを思い出す。
そしてキッチンへと入ろうとした瞬間───


バタンッ


「やっと起きたー!!!」
『ふごぉ!!』


内側からドアが開けられて思い切りあたしの顔面に当たった。痛すぎて顔を押さえていれば、ドアを開けた本人···ルフィは嬉しそうにあたしに抱きついてくる。
そんな彼の服装はいつもと同じで······見てるこっちが寒くなるほどの格好だ。頼むから上着着てくれ。


『痛った·········ルフィ、なにしてんの』
「起きるの遅いぞ!もう昼だ!」
『うそっ!?』


ルフィの言葉に驚きながら中へと入れば、サンジに入れてもらったであろう紅茶を飲んでいたナミがあきれたようにこちらを見てきた。その顔傷つく。


『え、今何時?』
「お昼前よ」
『なんで起こしてくんないの!?』
「言っとくけど、ルフィが起こしに行ったわよ?なのにあんた、全然起きなかったからルフィがずっとイジけてたのよ」
『マジか······』


聞いてないよそんなこと。

素知らぬ顔で紅茶を飲んでいるあたしの相棒を睨み付ける。こいつ絶対気づいてて無視しやがった。一緒に寝てたもんね。さっきまで。


『はあ······ルフィ、ごめんね。起こしにきてくれたの?』
「だって、お前今日遊んでくれるって約束したのに。全然起きてこねェんだもん」
『ごめんね』


スルリとルフィの黒髪を撫でる。気持ちよさそうに目を細める彼。
そしてあたしは時間を確認してからルフィを引きはがした。

今はお昼前。今朝ごはんを食べたとしてもお昼ご飯は絶対入らない。サンジのご飯はできるなら抜くことはしたくないし···(いや、朝ごはん抜いたけど)───ということであたしはルフィとお昼ご飯ができるまで遊ぶことにした。


『よしっ!ルフィ、遊ぼっか!』
「ほんとか!?」
『約束したしね』


そう言えばルフィは嬉しそうにあたしに抱きついてきた。そして跳び跳ねる。

いや、跳び跳ねるのはいい。だがガツガツと頭があたしの顔にあてられて結構痛い。あたしは無理矢理ルフィを引きはがしてドアを開けた。

後ろでヒラヒラと手を振るカナには後で固く作った雪玉をぶつけてやろうと思います。



ルフィとあたし


ブッ!?ちょ、いたー!!!顔面にあたった!」
『ざまーみろ』
「ちょ、おまっ、どんだけ強く握りしめたんだよ!雪がこんなに固くなるってある!?!?」
『ルフィに握ってもらった』
「おーい、ティアナー!カナに当たったかー?」
「お前かあああァァァ!!!」




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