「ツナ、今日はゲームして夜更かしするぞ!」
「うん。じゃあこの前買った新しいソフトも持ってくね!あ、卵焼きうまい。」
「でしょ、私が作ったんだもん。そういえば布団干したの一枚だけど良かった?」

うん、勿論とツナが言うと、ベチャッ、近くで誰かが食べ物を落とした音がした。キョロキョロ見回すと獄寺だった。固まってる。まあいいや。
今日、10月14日はツナの誕生日。だからクラスの離れた私が二人分のお弁当を作って食べている。お弁当に詰めた白米には「ツナ」って海苔で書いてみた。流石に誕生日おめでとうって書くのはクオリティが高くて無理だからやめた。で、高校に入学してからは一度もなかったけど、今は二人でお弁当を食べている。これも誕生日プレゼントのひとつだかね。で、プレゼント第二段は夜中から。沢田家とはお向かいさんだから、夜ツナを引きずり込んで私の部屋で存分に遊んでいただきそのままお泊まり、と。


「なあツナ。布団一枚って、今日泊まるのか?」
「?、うん。お向かいさんなんだ。何時もはオレの部屋だけど今日は誕生日だからって逆にしたんだ」
「へ、へえ…同じ布団で寝るのか?」
「「当たり前でしょ?」」

わあハモったねすげえ!ビチャって音が聞こえたと思ったらやっぱり獄寺君だった。お茶噴くなよ汚いな!ジト目で見てたら花が耐えきれん、という顔をしながら近付いて来た。

「あんた達ね、もう高校生なんだから!沢田が狼になったらどうするの!?」
「ツナって狼よりもネコってかんじだよねえ。どう?」
「、黒川…コイツにはそういう話通じないからさ」

柔らかい微笑みでツナは花に言った。なんだ、キミ自称狼だったのか。悪い事したな。あ、と思い出したようにツナに問う。ねえ、プレゼントって何がよかったの、と。え、まだあったのと笑うツナに欲しい物をあげたかいからまだ無いけどね、と返す。ううん…何でもいいんだけどなあと言うツナ。それが一番困るの分かってる?ふ、と浮かんだ物を私は提案した。


「ツナって寒がりだよね。湯湯婆なんてどうだろう!」

勿論湯湯婆を包むタオルにはツナの文字を刺繍してあげるね、と言うとツナは呆れたように、でも幸せそうにありがとうと笑った。


「お誕生日おめでとう、ツナ!!これからも元気で居てね」
「オレお爺ちゃん!!?」


あなたにあげる!