貴方の微笑みに想い描いた未来 グレンとクーガー(聖魔)


※クーガーが凄いブラコン



「行くぞ、クーガー」

先へ歩む兄の広い背を追いかける。
何なのだろう、この農家出なのに滲み出る逞しく高貴な雰囲気は。並より優れた判断力と行動力に指揮する能力、体術に武器の扱いは。兄の全てが俺の憧れに値している。
隣に並ぶと誇らしさが湧く程に。

「なぁ兄貴」

クーガーは視線を変えぬまま短くグレンを呼ぶと、グレンもまた短く何だ、と返した。

「兄貴は俺の憧れだ」
「何だ突然、」
「いや、なんか言っておきたくて」
「・・・変な奴だな」
「ずっと俺の憧れでいてくれよ、」

兄貴を追い越すことが俺の目標だからよ。
にししと笑って言うクーガーを見てグレンは微笑する。

「出来るだけそうあれるよう努力しよう」

兄貴は柔らかな笑みをこちらに向けて言った。
ああ、それ。
兄貴のその笑顔が好きだ。優しく抱擁するように包み込む笑顔が。

これから先、俺が少しずつ成長して、武器の扱いの腕が上がって、竜の操縦も上手に出来るようになって、それを見る度に兄貴は今みたいに微笑んでくれるんだ。

それで俺が兄貴を追い越した時には、兄貴はたっぷり笑って、



立派になったなクーガー、なんて言って、俺を褒めてくれると、ずっとそういう未来を、想い描いていた。




今でもそういう未来を想っては一人何とも言えない虚無に襲われ、ただひたすらに歯を食いしばることしか出来ないでいる。


繰り返す残像


強くあろうと決めたのに、まだこんなに引きずっている自分の情けなさもまた、






竜騎士兄弟うわああああああ好きだああああああ
グレンの死体を見て私怨のまま即行敵討ちに行ったクーガーまじ切ない悲しいブラコン萌え

title...空想アリア様






prev | next


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -