罪を犯す舌 サタシェD


『上辺だけでも触ってよ』の続き
※事後設定



それから何日か経った

俺の心に絡みついていたサタンへの想いは、いつの間にか解け消えていた
一度だけだとしても、サタンにああやって言えて、して、されて、溺れた
自分的にも満足出来てていた

違う言い方をすると、諦められた

だからもう気にしないでいられるようになった、苦しさから解放されたと

思っていたのだが、

あれからサタンは度々俺の所へ来るようになった

「シェゾ、またアルルに冷たい態度をとられた」
「・・・知らん。お前の日頃の行いが悪いんだろう」

いたって会話はいつもと変わらないもの。

「私は愛をそのまま直行に伝えているだけだ」
「そうかよ」
「なんだ、シェゾ、お前も冷たいな」
「・・・うるさい・・・」

この流れも、いつもと変わらないもの。
しかし、今日、今、そのいつもとは全く違うことが起きた

突然、首に違和感を感じた
その違和感を感じた方を見やると、
サタンがするり、と俺の首に手を添えていた

「なっ、何をする!気味の悪い!」
「まあ、いいじゃないか。大人しくしていろ」

サタンの手を振り払おうと腕を回した
が、俺のささやかな反抗もいとも簡単にサタンは俺の腕を掴み押さえつけ、俺を壁に押し打ち付ける。

「かっ・・・!な、何を・・・」
「どうやら、私も対外好きもののようだ」
「・・・ッ!?どういう・・・」
「こういうことだ」

サタンは、あの日、俺が想いを告げた日のように優しいキスをした
そしてまた、深く口付けをする

「・・・はっ!」


せっかく置いてきた想いを
こいつはいとも簡単にぶり返してきた


「やっ、やめろ・・・お前は・・・アルルのことが好きなんだろう!」
「貴様の所為で、私は貴様を好きになってしまった」
「・・・!?」
「勿論アルルも好き・・・だがな」
「・・・・・・」
「お前が一番に、欲しくなった」

一番、に。

解けたはずの想いは再び俺に絡みつく
喜びを覚えた俺はなんて最低な奴なのだろう


嗚呼、やっと手に入れた






罪を犯す舌




title...Aコース様






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こんなオチですみません
どろどろしたサタシェを書きたかったんです・・・^^

最後はちょっとサタシェサタっぽく。




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