※上辺だけでも触ってよ サタシェC


『吐くことを繰り返す』の続き





心拍数が膨れ上がる。聞こえてしまっていないだろうか。

「・・・シェゾ」
「・・・・・・」

声はとうとう出なくなった。喉がきゅうと狭くなる
今喋ったらきっと、あふれ出る

「・・・お前が私のことをそう想っていたのは心底意外だったな」

そうだろうな。お互いいつもアルルを追いかけていた。
アルルのことで対立してきた
アルルのことで、アルルのことを・・・

「うん・・・そうだな。シェゾ・・・。フン、悪くない」
「・・・?」

サタンは俯く俺の顔を覗くように俺を見やる

「相手をしてやってもいいぞ」
「・・・は」
「仕方の無い奴だ」

その言葉のあとサタンがとった行動に俺は驚きのあまり硬直した

口付けをしてきたのだ

少しの間触れさせて、サタンは口を離した
触れるだけの優しいキス、かと思ったが

「・・・!?」

サタンは再び口付けをしてきた
しかも今度は舌を入れてきた

「ん・・・あ・・・サタッ・・・」

サタンは俺の顔を見てニヤリ、とその面に合う不敵な笑みを浮かべる

先ほどの相手をしてやってもいい、とは遊んでやるということなのだろう
どれほどお前は俺を押しつぶせば気が済むのか

まあ、いずれにせよ今自分は幸せを感じている
偽物の愛でも与えてくれるのならばそれでいい


俺は今している行為を一切抵抗しなかった







上辺だけでも触ってよ





title...依 存 症様より




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