右へ左へいったり来たり。

イケメン2人の間に挟まれて取り合われるこの気持ち、味わえる人というのはかなり少ないんじゃないか。

私がふらふら変なところに行こうとすれば必死な形相で追いかけてきて、捕まえてくれる。

真っ直ぐに飛んでいけば正面からしっかりと受け止めてくれる。

優柔不断な私をあきれることなくいつも追いかけてくれる。なんて幸せなのだろう。

私の扱いには手慣れているし、好みにもばっちりドストライクだ。

私を包み込んでくれる大きな手も、私を見つめる熱の籠った視線も、追いかけてくれる足も、全部が好き。

掌で踊らされたりも、たまにはいいかもしれない。

***

「もらったぜ侑士!!」

「その台詞、そっくりそのまま返したるわ!」


「あっ、すみません!宍戸さん!」

「任せろ長太郎!…はあっ!!」

「なっ…あんな離れた所に飛んだボールを…!」

「甘いぜ若!」

「流石です、宍戸さん…!」


いいなあ、ボール…

あんな風に取り合われてみたい!!

真剣な顔で追いかけられてみたーーい!!
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