柳の双子の妹 ――れん子ちゃん(仮)って全然柳君と似てないんだね ――なんであなたは蓮二のように出来ないの? ――お前はもっと蓮二を見習って… ――れん子、出来るまで俺が教えてやるから… いつもいつも私ともう一人の片割れを比較して劣っていると言われるのはうんざり。蓮二なんていなきゃよかったのに。蓮二がいなければこんなに比べられることも劣等感も感じずに済んだのに。両親の期待を一身に受けて、その期待を裏切ったりせず、むしろ大きく上回る成果を叩き出す蓮二がいなければ。 いっそのことこんな両親の元へ生まれなきゃ良かったんだ。もっと私のことを可愛がってくれる、いいお父さんやお母さんの元に産まれたかった。 何もかもが平凡、下手したらそれ以下な私と、何でも出来てパーフェクトな蓮二。 昔から比べられては傷ついてきた。 傷つくたびに泣いていた私に蓮二は哀れんだ表情(カオ)で手を差し伸べるのだ。 私はそんな蓮二が憎い。 *** 読む人を選ぶものなので読んでもいいという意見がもしあればやります。 2014/08/08 19:02 |