ピアス







ゴン「ねーねークラピカ、ちょっと髪の毛上げてみて!」

クラ「……は?」



キル「おいゴン!ちゃんと言わないと分かんねーだろ、ピアス見せてくれってさ」

ゴン「あ、そっかぁ」

クラ「いや、それで分かるキルアもすごいが…」

レオ「テレパシー能力でもあるのかよおまえら…」

クラ「まぁ別に構わないよ。ほら」

ゴン「わあー!」

クラ「これがどうかしたのかい?」

ゴン「いやぁ、クラピカ見てたら、俺もなんだかピアス付けてみたくなってね!」

クラ「え…」

レオ「おいおいゴン、いくらなんでもおまえには早ぇーぜ。そういうことはもっと下の毛が生えてから言うことだ」

クラ「レオリオ…!下品だぞ!」

キル「あーでも俺もしたいって思ったことある。髑髏とかさ、カッコイイと思うんだよね」

ゴン「うわあー!キルア、絶対似合うと思うよそれ!」

クラ「に、似合いすぎるな、それは…」

レオ「キルアん家にはピアスしてる奴はいねぇのか?」

キル「いや……耳だけじゃなくて全身にしてるような奴はいるけど…」

レオ「ああ…」

ゴン「(誰のことだろ…?)あ、でもキルアなら猫とかぶら下げても似合うかもよ」

キル「誰がするかよそんなん!威圧感全然ねぇじゃんそれ!」

レオ「うさぎのペロペロキャンディー舐めてるくせによく言うぜ…」

キル「じゃあゴンはどんなの付けたいんだよ」

ゴン「俺?俺はねぇー……あ、動物の尻尾とかさ!そうだ、いっそのこと雄鹿の角とか!」

キル「つっ…!?おま…どんなセンスしてんだよ!つーか角って!!耳ひきちぎれんぞ!」

ゴン「えぇー」

クラ「うむ…何股にも分かれた雄々しい角をぶら下げるゴンは……想像したくないな…」

レオ「やっぱゴンにはまだまだ早ぇーな!あと2倍は年取ってからにしな」

キル「俺はできるだけ早く開けたい。なんか大人って感じだよなー」

ゴン「え?キルア、開けるって何を?」

キル「は?…耳に決まってんじゃん、さっきから話してんだろ?」

ゴン「えぇえ!?み、耳って…え、クラピカの耳、あれ穴開いてんの!?」

キル「はああぁ!?ゴン、おまえ分かってないで今まで話してたのかよ!?つか俺の家族の話聞いてた!?」

ゴン「え!!じゃああれもしかして、キルアのお兄さんのこと!?」

キル「それも分かってなかったのか!?おまえそれ世間知らずにも程があるぞ!」

ゴン「う……だって…俺の住んでた島では、ピアスなんてしてる人1人もいなかったしさぁ…」

キル「はい、言い訳」

ゴン「うぅ〜」

クラ「まぁまぁ。…確かに、耳を開けるには適切な過程が必要だからな」

レオ「そうそ、1歩間違えたら不衛生なことこの上ないからな」

キル「だってさゴン、怖くなったんなら止めた方がいいぜ?」

ゴン「なっ…、こ、怖くなんかないもん!」

レオ「俺もしてみてーもんだなぁピアス。ピアスしてさらにダンディになっちまって、女の子からモテモテに…」

クラ「大いなる勘違いだな、レオリオ」

レオ「んだとぉ!!」

ゴン「あ、そうだー!レオリオ、よく年齢間違われるって言ってたじゃない?」

レオ「あ、ああ…おまえらにもしっかり間違えられたからな」

キル「(だってどう見たってオッサンじゃん…)」

ゴン「だったらさ、ピアスで年齢表せばいいじゃない!左右で"1""9"って!」

レオ「……へ?」

クラ「…ぷっ、」

キル「ぶっ、あっはははは!ゴンそれ超名案!!マジでいい!リオレオ、やってみろよ!」

レオ「レオリオだ!!つーか!そんな自分の情報さらけ出すような真似できるかぁ!」

クラ「いや、外見と表示の矛盾が相手の混乱を招くかもしれない…」

レオ「さりげにひでぇこと言ってるのに気付いてるか、おい」

キル「あーあ、でもさぁ、自分に合うかどうかなんて、実際付けてみないと分かんなくない?」

ゴン「うーん確かに……しょうがないや、しばらくは穴開けないで修業に集中かな」

キル「俺も」

レオ「そうだなぁ…考えてみりゃ医者がピアスなんて開けれるはずねぇし…」

クラ「その通りだ。あまり興味本位で開けない方がいい」

ゴン「でもさでもさ、」

クラ「ん?」

ゴン「クラピカのそのピアスは、クラピカにすごくよく似合ってるよね!」

クラ「……」

ゴン「いいなー、俺もそういうのが似合う人になってみたい」

キル「ゴンには無理無理、せいぜい動物の着ぐるみくらいだよ」

ゴン「何だよそれ〜」

クラ「今度、見に行ってみるかい?」

キル「?」

ゴン「え?」

クラ「私が贔屓にしているアクセサリーショップがあるんだ。宝石からハート型、動物をかたどったものまで……付けなくても見ているだけで楽しいはずだよ」

ゴン「わあ…いいの!?」

クラ「ああ」

ゴン「ぃやったー!!ありがとうクラピカ!!」



キル「(ハートって…)」

レオ「(つか、アクセサリーショップに頻繁に出入りしてんのかよ、クラピカは…)」









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